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離婚と相続【前編】

2026/05/25

離婚と相続【前編】

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

相続のご相談を受けていると、「離婚した元配偶者に相続権はあるんですか?」「前妻(前夫)との子どもはどうなるんでしょうか」という質問を本当に多くいただきます。

 

離婚は夫婦関係の終わりですが、相続の世界では“完全に切れないつながり”が残るという点は、意外と知られていません。

今回は、離婚と相続の関係を、前後編に分けて丁寧に解説します。

 

 

 

離婚すると「元配偶者の相続権」は完全に消える

まず最初に押さえておきたいのは、離婚した元配偶者には相続権が一切ないということです。離婚した瞬間に法律上の夫婦関係が消滅するため、配偶者という相続人の立場からも完全に外れます。

 

「元夫に相続財産がいくのでは…?」と心配される方もいますが、その点は安心して大丈夫です。

 

しかし、問題はここからです。

 

 

 

離婚しても「前妻(前夫)との子ども」は相続人のまま

離婚しても、子どもとの親子関係は消えません。

そのため、前妻(前夫)との間に生まれた子どもは、離婚後もずっと相続人のままです。

 

これは、再婚家庭で特に大きな問題になります。

たとえば、夫が再婚して新しい家庭を築いたとしても、夫が亡くなれば、前妻との子どもも遺産分割協議に参加します。

 

「もう何十年も会っていない」「連絡先も知らない」というケースでも、法律上は立派な相続人なのです。

 

 

 

再婚家庭で起きやすいトラブル

離婚と相続が絡むと、現在の配偶者と前妻の子が対立するケースが非常に多くなります。

「自宅は自分が住み続けたい」「父の財産だから取り分を主張したい」という思いがぶつかり、話し合いがまとまらないこともあります。

 

また、前妻の子と連絡が取れず、遺産分割協議が進まないケースも少なくありません。

相続人全員が参加しなければ協議は成立しないため、一人でも連絡がつかないと手続きが止まってしまいます。

 

さらに、前妻の子が遠方に住んでいたり、関係が悪かったりすると、相続が数年単位で止まることもあります。

 

 

離婚後の「養育費」「財産分与」と相続は別問題

離婚時に財産分与をしていても、相続とはまったく別の話です。

「離婚のときに財産を渡したから、相続は関係ない」という考えは通用しません。

 

また、養育費を払っていたとしても、それによって相続分が減ることもありません。

 

 

 

離婚後の「名字」と相続は関係ない

離婚後に旧姓に戻らず、元夫(元妻)の名字を名乗り続けている方もいます。

しかし、名字と相続権は無関係です。名字が同じでも、離婚していれば相続権はありません。

 

 

 

離婚しても“子どもとのつながり”は消えない

離婚すると元配偶者の相続権は完全に消えますが、前妻(前夫)との子どもは相続人のままです。

この仕組みを理解していないと、再婚後の家庭で大きなトラブルが起きることがあります。

 

 

後編では、離婚と相続が絡むケースで「どんな対策をすれば家族を守れるのか」について具体的にお話ししたいと思います。

 

 

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