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離婚と相続【後編】

2026/05/26

離婚と相続【後編】

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田です。

 

今回は「離婚と相続」の後編です。

前編では、離婚と相続の基本的な仕組みをお話ししました。
後編では、実際にどのような対策を取れば、家族が困らずに済むのかを詳しくお話しします。

 

 

 

遺言書は「再婚家庭の必須アイテム」

離婚と相続が絡む家庭では、遺言書があるかどうかで結果が大きく変わります。遺言書がないと、現在の配偶者と前妻(前夫)との子が同じ立場で遺産分割協議を行うことになり、話し合いがまとまらないケースが非常に多いからです。

 

遺言書があれば、自宅を配偶者に残したり、前妻の子には別の財産を渡したり、配偶者の生活を優先したりと、希望を明確にすることができます。

 

 

 

連れ子に財産を残したい場合は「養子縁組」が必要

再婚相手の連れ子には、養子縁組をしない限り相続権がありません。長年一緒に暮らしていても、法律上の親子関係がなければ相続人にはならないのです。

 

「自分の子どもとして育ててきた」「この子にも財産を残したい」という場合は、養子縁組が最も確実な方法です。

 

 

 

自宅に住む権利を守るための「配偶者居住権」

離婚と再婚が絡む家庭で特に多いのが、配偶者が自宅に住み続けられなくなる問題です。前妻の子が相続人にいる場合、「家を売って現金で分けてほしい」と言われることもあります。しかし、そのとおりにしてしまうと配偶者は自宅に住み続けることは原則できなくなってしまいます。

 

そこで役立つのが、2020年に導入された配偶者居住権です。自宅の所有権を「配偶者居住権」と「(配偶者居住権の負担が付いている)所有権」とに分け、それぞれを取得する人を遺言書に記載することで、配偶者が所有権を取得しないとしても自宅に住み続けられる権利を確保することができます。

 

この場合、それぞれの権利に財産的価値があるため、配偶者が所有権をすべて取得するような通常のやり方では他の相続人に現金を分けて渡すことが難しい状況でも、その代わりの分割方法とすることができるのが大きなメリットと言えます。

 

 

 

民事信託で「二次相続」まで設計する

離婚後の再婚家庭では、「配偶者に財産を残した後、その次は誰に渡すのか」という二次相続の設計が非常に重要です。

 

遺言書だけでは、二次相続まで細かく指定することはできないことがデメリットですが、家族への民事信託を使えば、配偶者に財産を使ってもらいながら、最終的な承継先(前妻の子・連れ子など)を指定することも可能になります。

 

 

 

離婚後の「財産管理」をどうするか

離婚後、前妻(前夫)との子どもが未成年の場合、財産を相続すると「元配偶者」が管理することになります。これは非常に誤解が多いポイントですが、親権者=財産管理者です。

 

どうしても「元妻(元夫)に財産を管理されたくない」という場合は、遺言書で「遺産の管理者(未成年後見人)」を指定することも考える必要があるでしょう。

 

 

 

家族関係が複雑なほど、専門家の関与が重要

離婚・再婚・前妻の子・連れ子…。家族関係が複雑になるほど、相続の設計は難しくなります。

 

遺言書だけでは不十分なケースも多く、民事信託や養子縁組、後見制度などを組み合わせる必要があります。

 

 

 

離婚と相続は「対策しないと必ず揉める」

離婚と相続が絡む家庭では、遺言書、養子縁組、配偶者居住権、民事信託、未成年後見人の指定など、複数の制度を組み合わせることで、初めて家族を守ることができます。

 

行政書士法人エニシアでは、離婚・再婚家庭の相続対策を、家族の気持ちに寄り添いながらサポートしています。

 

 

「私の場合はどうなるの」「将来の相続にどう準備したらいい」という方は、ぜひご相談ください。

 

 

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