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遺言書を作るタイミング【前編】

2026/05/21

遺言書を作るタイミング【前編】

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

相続のご相談を受けていると、「遺言書って、いつ書くのが正解なんでしょうか」という質問を本当に多くいただきます。

遺言書は“人生の最終段階で書くもの”というイメージが強く、「まだ元気だから大丈夫」「そのうち考えるつもり」と後回しにされがちです。

 

しかし、実務の現場にいると、「書いておけばよかった」という後悔ほど、家族にとって重いものはありません。遺言書は、年齢や病気だけで判断するものではなく、人生の節目ごとに必要性が生まれるものです。

前編では、遺言書を作るタイミングを考えるうえで欠かせない視点についてお話しします。

 

 

 

「いつでも作れる」からこそ難しい

遺言書は、法律上いつ作っても構いません。

20代でも、30代でも、もちろん80代でも作れます。ただし、「いつでも作れる」ということは、「いつでも先延ばしにできる」という落とし穴でもあります。

実際に、遺言書が必要だったのに作られなかったケースでは、家族が深く傷ついたり、相続手続きが長期化したり、不動産が共有状態になって身動きが取れなくなることもあります。

遺言書は、“人生の終わりに書くもの”ではなく、“家族の未来を守るために書くもの”です。

 

 

 

適したタイミングは「年齢」ではなく「状況」

遺言書が必要になるのは、年齢ではありません。
状況が変わったときです。

 

たとえば、結婚、離婚、再婚、子どもの誕生、不動産の購入、事業の開始、親の介護、相続財産の増加、子どもの独立、家族関係の不安、認知症の兆しなど、人生の節目には必ず相続のリスクが潜んでいます。

 

特に、再婚、不動産の取得、親の介護、家族関係の不安は、相続トラブルの火種になりやすく、遺言書の有無で結果が大きく変わります。

 

 

 

「まだ早い」と思っている人ほど危険

遺言書を作るタイミングを逃す理由の多くは、「まだ早い」という思い込みです。
しかし実務では、“元気なうちに作っておけばよかった”という後悔が圧倒的に多いのです。

 

特に、認知症のリスクは年齢に関係なく存在します。判断能力が低下すると、遺言書を作ること自体ができなくなります。遺言書は、「書けるうちに書く」ことが唯一の正解です。

 

 

 

遺言書が必要な人の共通点

遺言書が必要な人には、「財産を残したい相手が複数いる」という共通点があります。
配偶者、子ども、親、兄弟姉妹、再婚相手、連れ子…。誰に何を残すのかを明確にしないと、家族が迷い、争いが生まれます。

 

また、「自宅だけは配偶者に残したい」「事業は長男に継がせたい」「障がいのある子の生活を守りたい」など、特別な希望がある場合も、遺言書は必須です。

 

 

 

遺言書は“人生の節目”に作るもの

遺言書を作るタイミングは、年齢ではなく、家族や財産に変化があったときです。
そして、「まだ早い」と思っている人ほど、実は遺言書が必要な状況にあります。

 

後編では、具体的にどのタイミングで遺言書を作るべきかについて詳しくお話ししたいと思います。

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