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成年後見制度の今後

2026/05/07

成年後見制度の今後

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

2026年4月3日、成年後見制度の抜本的な見直しを含む民法改正案が閣議決定されました。 成年後見制度は2000年のスタート以来、約26年ぶりの大きな転換点を迎えています。

今回は、今後制度がどのように変わっていくことが見込まれるか、私たちの生活にどんな影響があるのかについてお話しします。

 

 

今回の改正のキーワード:「柔軟性」と「本人の意思尊重」

これまでの成年後見制度には、

・一度始めると原則として終わらない(終身制)
・後見人の権限が広すぎる
・本人の意思が十分に反映されない

といった課題がありました。

今回の改正案は、こうした課題を解消し、「必要なときに、必要な範囲だけ使える制度」へと大きく舵を切る内容になっています。

 

 

類型が「補助」に一本化される

現行制度では、判断能力の程度に応じて「後見」「保佐」「補助」の3つに分かれていました。

 

しかし改正案では、

・後見 → 廃止
・保佐 → 廃止
・補助 → 新制度のベースとして一本化

という大きな変更が示されています。

 

これにより、支援の内容は「本人の同意」を前提に、必要な範囲だけ個別に設定される方向へ進んでいく予定です。

 

 

終身制が廃止される方向へ

これまでの成年後見制度は、実質的に「一度始めたら亡くなるまで続く」仕組みでした。

 

改正案では、

・目的が達成されたら終了できる
・必要な期間だけ利用できる

という柔軟な制度に変わる見込みです。

 

たとえば、

「不動産売却のためだけに後見制度を使いたい」

というケースでは、売却が終われば後見制度も終了できるようになります。

 

 

支援内容が“オーダーメイド型”に

これまでの後見制度は、後見人に広範な権限が付与されることが多く、本人の意思が十分に反映されないという問題がありました。

 

改正後は、

・遺産分割協議だけ代理してほしい
・不動産売却の同意だけ必要
・施設入所契約だけサポートしてほしい

といった個別のニーズに合わせて権限を設定できるようになります。

 

本人の意思を尊重しながら、必要な部分だけ支援を受けられる仕組みです。

 

 

既存の後見人も「移行」や「終了」が可能に

すでに後見制度を利用している方についても、新制度への移行や終了の申立てが可能になる見込みです。

 

「もともと目的だった手続きが無事終わり、もう後見は必要なくなった」
「もっと限定的な支援に切り替えたい」

 

といった希望に応じて、柔軟に見直せるようになります。

 

 

施行は2028年度中の見込み

2026年4月に閣議決定された改正案は、国会での審議・成立を経て、2028年度中に施行される見込みです。

 

今後2年ほどの間に、運用ルールや実務の詳細が固まっていく段階に入ります。

 

 

成年後見制度は「使いやすい制度」へ

今回の改正案は、成年後見制度をより使いやすく、本人の意思を尊重する方向へ大きく進めるものです。

 

・必要なときに、必要な範囲だけ使える
・終身制が廃止される
・支援内容がオーダーメイドに
・既存利用者も移行・終了が可能

 

高齢化が進む中で、成年後見制度はますます重要になります。制度の変化を正しく理解し、必要なときに適切に活用することが大切です。

 

 

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