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遺言書の開封 -やってはいけない&正しい手続-

2026/05/08

遺言書の開封 -やってはいけない&正しい手続-

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

ご家族が亡くなり、遺品整理をしているときに、封筒に入った「遺言書」が見つかることがあります。

そして、それをその場で開けて内容を確認したくなる気持ちは、とても自然なものです。

しかし、遺言書は種類によって「開封してはいけないもの」があります。 誤った扱いをすると、法律上のペナルティが発生したり、相続人同士のトラブルにつながることもあります。

今回は、遺言書を見つけたときにどう行動すべきか、種類ごとの開封ルールや注意点について整理してお話しします。

 

 

 

遺言書は「勝手に開封してはいけない」ものがある

遺言書にはいくつか種類がありますが、特に次の2つは家庭裁判所での検認(けんにん)が必要です。

 

・自筆証書遺言(法務局保管ではなく、自宅保管のもの)
・秘密証書遺言

 

これらは封がされている場合、家庭裁判所以外で開封すると法律違反となり、 5万円以下の過料(罰金のようなもの)が科される可能性があります。

ただし、誤って開封してしまった場合でも、遺言そのものが無効になるわけではありません。 大切なのは、その後に正しい手続きを進めることです。

 

 

 

遺言書の種類ごとの「開封ルール」

● 自筆証書遺言(自宅保管)

検認が必要。勝手に開封してはいけない。

封がされている場合はもちろん、封がされていなくても検認が必要です。

 

● 自筆証書遺言(法務局保管制度)

検認不要。手元に残した控え(コピーなど)に封がしてあっても、開封して問題なし。

法務局に原本が保管されているため、手続き上は相続人が法務局で閲覧請求を行います。

 

● 秘密証書遺言

検認が必要。勝手に開封してはいけない。

 

● 公正証書遺言

検認不要。手封がしてあっても開封して問題なし。

原本は公証役場に保管されており、相続人の手元にあるのは「正本(写し)」です。

 

 

 

検認とは?(開封とどう違う?)

「検認」とは、家庭裁判所が遺言書の状態を確認し、偽造や改ざんがないかを記録として残す手続きです。

・遺言の有効・無効を判断する手続きではない
・内容の妥当性を判断する場でもない
・相続人全員に通知が届く
・封印がある場合は裁判官の前で開封される

検認が終わると「検認済証明書」が発行され、銀行手続きや不動産の名義変更に必要となります。

 

 

 

検認の流れ

① 家庭裁判所へ検認の申立て
② 相続人全員に検認期日の通知
③ 裁判官の前で開封(封印がある場合)
④ 検認済証明書の発行
⑤ 相続手続きへ進む

 

 

 

もし誤って開封してしまったら?

誤って開封してしまっても、遺言書の効力が失われることはありません。

ただし、

・遺言書を隠す
・書き換える
・破棄する

といった行為は絶対にしてはいけません。 相続欠格(相続人の資格を失う)に該当する可能性があります。

誤って開封した場合は、速やかに家庭裁判所へ検認を申し立てましょう。

 

 

 

遺言書を見つけたら「まず開けない」が正解

遺言書は、亡くなった方の最終の意思を示す大切な書面です。 だからこそ、感情的に開封せず、法律に沿って丁寧に扱うことが大切です。

・自筆証書遺言(自宅保管)と秘密証書遺言は検認が必要
・公正証書遺言と法務局保管の自筆証書遺言は検認不要
・勝手に開封すると5万円以下の過料の可能性
・誤って開封しても遺言は無効にならない

 

 

行政書士法人エニシアでは、相続手続き、遺言書の作成サポートまで幅広く対応しています。 「遺言書を見つけたけれど、どうしたらいいかわからない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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