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祭祀財産と相続

2026/05/02

祭祀財産と相続

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

相続のご相談を受けていると、

「お墓や仏壇も遺産になるんですか?」
「誰が引き継ぐことになるんでしょうか?」

というご質問をいただくことがあります。

実は、お墓や仏壇などの財産は、一般の遺産とは少し違う扱いになります。

今回は、相続の中でも特別な位置づけにある祭祀財産(さいしざいさん)について、お話しします。

 

 

祭祀財産とは?

祭祀財産とは、亡くなった方や先祖を供養するための財産のことです。

具体的には次のようなものが含まれます。

 

・墓地、墓石
・仏壇、仏具
・位牌
・過去帳(戒名などが記された帳簿)
など

 

これらは、亡くなった方の供養や家の信仰に関わるものであり、金銭的な価値よりも精神的・宗教的な意味が重視される財産です。

 

 

祭祀財産は「遺産分割の対象外」

一般の財産(預金・不動産など)は、相続人全員で分ける「遺産分割」の対象になります。しかし、祭祀財産は遺産分割の対象にはなりません。

民法では、祭祀財産は「祭祀を主宰すべき者」が承継すると定められています。つまり、相続人の中から一人が引き継ぐ形になるのです。

 

 

誰が祭祀財産を引き継ぐの?

祭祀財産を引き継ぐ人は、次の順序で決まります。

 

① 遺言書で指定がある場合 → 遺言で指定された人
② 慣習(地域や家の習わし)で決まっている場合 → その慣習に従う
③ 上記がない場合 → 家族の話し合いで決める

 

たとえば、遺言書に「長男が墓を守る」と書かれていれば、その人が祭祀主宰者になります。指定がない場合は、家族の話し合いで決めることになります。

 

 

祭祀主宰者の役割

祭祀主宰者は、次のような役割を担います。

 

・お墓や仏壇の管理
・法要や供養の実施
・寺院や霊園との連絡、契約
・家族の供養に関する調整

 

つまり、単に「財産をもらう人」ではなく、家の供養を引き継ぐ責任を持つ人という位置づけになります。

 

 

祭祀財産をめぐるトラブルも

祭祀財産は金銭的な価値よりも「心の問題」に関わるため、相続の中でも感情的なトラブルが起きやすい分野です。

 

・誰が墓を守るかで意見が分かれる
・遠方に住む家族が管理できない
・宗派や供養の方法で考え方が違う

 

こうした場合は、遺言書で祭祀主宰者を明確に指定しておくことが最も確実な方法のひとつです。

 

 

祭祀財産の維持費はどうなる?

墓地の管理料や法要の費用など、祭祀にかかる費用は、原則として祭祀主宰者が負担することになります。

ただし、家族で協力して費用を分担するケースも多く、「家族全体で支える」というのも望ましい形のひとつと言えるでしょう。

 

 

祭祀財産は“心”を引き継ぐ財産

祭祀財産は、亡くなった方を供養するための特別な財産です。
金銭的な価値ではなく、家族の絆や信仰を引き継ぐ意味があります。

 

 

行政書士法人エニシアでは、祭祀財産の指定方法を含めた遺言書の作成サポートを行っています。

「お墓や仏壇の承継をどうすればいいのか」と悩まれている方も、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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