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口頭の遺言でもOK?

2026/04/08

口頭の遺言でもOK?

「亡くなる前に“この財産は○○に”と言っていたんですが、遺言として有効ですか」
「家族全員が聞いていたので、遺言になると思うんですが…」

 

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
相続の仕事をしているとこうしたフレーズを耳にすることがあります。

 

結論からお伝えすると、口頭での遺言は原則として無効です。今回は、口頭の遺言がなぜ無効なのか、例外はあるのか、そして“言い残した言葉や想い”をどうするのよいのかについてお話しします。

 

 

口頭の遺言は無効(原則)

日本の民法では、遺言は決められた方式に従って「書面」で作成することが求められています。

そのため、

  • 家族に口頭で伝えた
  • 入院中に言い残した
  • 録音や動画に残した

といった口頭の遺言は、遺言としての効力は認められません。

 

 

例外:危急時遺言(ききゅうじゆいごん)

ただし、死が差し迫った緊急事態では、口頭の意思をもとに遺言が成立する特別な方式が認められています。

 

 危急時遺言の要件

  • 遺言者に死亡の危険が迫っている
  • 証人3人以上が立ち会う
  • 遺言者が口頭で内容を伝える(口授)
  • 証人の1人が筆記
  • 筆記内容を遺言者と証人に読み聞かせて確認
  • 証人全員が署名・押印
  • 作成後20日以内に家庭裁判所で確認手続きが必要

 

あくまでも例外的な方式なので、最後の確認手続きまで受けないと無効になります。

また、危急状態から回復し6か月以上生存した場合は、危急時遺言は無効になります。

 

 

よくある誤解

  • 家族全員が聞いていたから有効 → ×
  • 動画があるから証拠になる → ×
  • 病院で言い残した言葉は尊重される → ×

気持ちは理解できますが、法律上は遺言として扱われません。

 

 

口頭の遺言がトラブルになる理由

  • 「言った」「言わない」の争いになる
  • 証拠が残らない
  • 相続人同士で認識が食い違う
  • 裁判でも認められにくい

結果として、法定相続どおりに分けるしかなくなることが多いようです。

 

 

口頭の遺言を実現したい場合の方法

口頭の遺言そのものは無効ですが、残された相続人が故人の意思を尊重して、相続人全員で一致できるのであれば、故人の言葉をどおりに遺産分割協議を行うことで故人の願いはかなえることができます。

 

 

確実に希望を残すなら書面の遺言が必須

口頭の遺言は原則無効であり、危急時遺言は要件が非常に厳しい方式です。

確実に希望を残すにはやはり書面の遺言が必要になります。

 

 

 

行政書士法人エニシアでは、遺言書の作成サポートの相談に対応しています。

 

「遺言を残したいけれど、どうすればいいかわからない」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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