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遺言の代筆

2026/04/09

遺言の代筆

「本人が書けなかったので、家族が代わりに書いた遺言は有効ですか」
「手が震えて書けないので、誰かに書いてもらってもいいんでしょうか」

 

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

遺言のご相談の中には、このようなご質問もよくあります。

 

結論からお伝えすると、自筆証書遺言の代筆は無効です。今回は、代筆がなぜ認められないのか、例外はあるのか、そして書けない場合にどうすればよいのかについてお話しします。

 

 

自筆証書遺言の代筆は「原則すべて無効」

自筆証書遺言は、本文・日付・氏名のすべてを遺言者本人が自筆で書くことが法律上の必須条件です。

そのため、

  • 家族が本人の指示どおりに書いた
  • 本人が口述し他人が清書した
  • 本人が書けないので代わりに書いた

といった代筆はすべて無効になります。

 

 

なぜ代筆が認められないのか

  • 本人の真意を担保するため(筆跡は本人確認の重要な証拠)
  • 偽造・変造のリスクが高い

筆跡が本人のものではない遺言書は、遺言として成立しません。
また、添え手も原則無効とされています。

 

 

財産目録だけは代筆OK(民法改正)

2019年の民法改正により、財産目録だけはパソコン作成・代筆・コピー添付が可能になりました。

ただし、

  • 各ページに遺言者本人の署名・押印が必須
  • 本文は必ず自筆でなければ無効

という点は変わりません。

 

 

書けない場合は「公正証書遺言」が最も安全

手が震える、視力が弱い、病気で書けないなど、自筆が難しい場合は公正証書で遺言を作成するのが最も安全です。

  • 本人が口頭で伝えた内容を公証人が文章化
  • 本人が自筆する必要なし
  • 署名が難しい場合も公証人が代行可能
  • 原本は公証役場で保管され紛失・改ざんの心配なし

代筆で無効になるリスクを避けたい場合は、公正証書遺言が最適です。

 

 

代筆・偽造は「相続欠格」になる可能性も

また別のリスクとして、代筆で遺言書を作成し、あたかも本人が書いたように見せかける行為は偽造と判断される可能性があります。

偽造・変造・隠匿は民法891条の「相続欠格」(相続人として不適格)に該当し、相続権を失う重大なリスクがあります。

さらに、刑事責任(有印私文書偽造罪など)を問われる可能性もあります。

 

 

遺言の代筆は絶対に避ける。書けないなら公正証書で

  • 自筆証書遺言の代筆はすべて無効
  • 添え手も原則無効
  • 財産目録だけは代筆OK(本文は不可)
  • 書けない場合は公正証書遺言が最も安全
  • 代筆は相続欠格や刑事責任のリスクも

遺言は「本人の意思」を確実に残すためのものです。書けない場合は無理をせず、専門家に相談しながら公正証書遺言で安全に作成することをおすすめします。

 

行政書士法人エニシアでは、遺言書の作成サポートや公正証書遺言の手続きまで、トータルでお手伝いしています。

 

「書けない場合はどうすればいいのか」「代筆してしまった遺言がある」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

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