2026/04/07
予備的な遺言
2026/04/07
予備的な遺言
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
遺言のご相談を受けていると、
「遺言で指定した相続人が先に亡くなってしまったらどうなるんですか」
「その場合のために、何か書いておいたほうがいいんでしょうか」
というご質問をいただくことがあります。
実は、遺言には“もしもの場合”に備えるための書き方があり、それは予備的遺言(予備的条項)と呼ばれています。
予備的遺言とは?
予備的遺言とは、遺言で指定した相続人(または受遺者)が遺言者より先に亡くなっていた場合に備えて、次の受取人を決めておく条項のことです。
例
「妻に自宅を相続させる。ただし、妻が私より先に死亡していた場合は、長男に相続させる。」
この“ただし”以下の部分が予備的遺言です。
なぜ予備的遺言が必要なのか?
遺言で指定した相続人(または受遺者)が先に亡くなっていると、遺言の内容のうち、その部分の内容が無効になります。
その結果、
- (その財産について)遺言がなかったのと同じ状態になる
- (その財産について)遺産分割協議が必要
- 話し合いがまとまらず争いに発展することも
- 不動産の登記や銀行手続きが進まない
予備的遺言があれば、財産を受け取る相続人(または受遺者)に万が一があっても、遺言者の意思どおりに財産を引き継がせることができます。
特に予備的遺言が重要なケース
- 配偶者に全財産を相続させる遺言を作る場合
- 相続人が一人しかいない場合
- 不動産が多い場合
- 相続人の健康状態に不安がある場合
これらのケースでは、予備的遺言があるかどうかで手続きのスムーズさが大きく変わります。
書き方のポイント
予備的遺言は、メインの遺言内容のあとに「もしもの場合」を付け足して書きます。
● 基本的な書き方
妻〇〇に▲銀行▲支店(普通預金/口座番号▲▲)を相続させる。
ただし、妻〇〇が遺言者より先に、または同時に死亡していた場合は、長男〇〇に相続させる。
ポイントは、
- 氏名だけでなく続柄と生年月日も記載すると特定がより確実
- 財産の内容は具体的に書く
- 財産ごとに予備的条項を設けることも可能
といった点になります。
予備的遺言がない場合のリスク
- 遺言の一部が無効になり遺産分割協議が必要
- 相続人が増えて協議が複雑化
- 不動産の相続登記が進まない
- 税務手続きが遅れ税制上の特例が使えない可能性
- 遺言者の意図と違う結果になる
特に不動産が絡む場合は、予備的遺言の有無で手続きの負担が大きく変わります。
“もしもの場合”に重ねて備える安心の仕組み
予備的遺言は、遺言者の意思を確実に実現するための大切な条項です。
- 指定した相続人が先に亡くなっていた場合に備える
- 遺言の一部が無効になるのを防ぐ
- 相続手続きをスムーズに進められる
- 争いを防ぐ効果がある
行政書士法人エニシアでは、予備的遺言の書き方や文言の作成、公正証書遺言・自筆証書遺言のサポートまで、トータルでお手伝いしています。
「予備的遺言を入れたほうがいいのか迷っている」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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