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“想い”を書いたつもりがトラブルになる遺言 -付言事項のNG-

2026/06/23

“想い”を書いたつもりがトラブルになる遺言 -付言事項のNG-

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

遺言書には、最後に添えることができる「付言事項(ふげん)」という箇所があります。
法的効力はありませんが、家族へのメッセージとしてとても大切な部分です。

 

しかし実際にあるのは、付言事項が原因で家族が傷ついたり、相続トラブルにつながったりするケースです。

 

今回は、付言事項で避けたほうがよいNG例についてお話しします。

 

 

 

NG① 特定の相続人への悪口・非難・恨みを書く

最もトラブルになりやすいのが、誰かを否定する内容です。

・「長男は親不孝者だ」
・「次女は家族を裏切った」
・「妻には感謝していない」

 

こうした表現は家族の心を深く傷つけ、感情的な対立を生むだけです。
遺言全体の公平性まで疑われることもあるでしょう。

 

 

 

NG② 財産配分の理由を“誰かを責める形”で書く

理由を書くこと自体は良いのですが、書き方によっては逆効果になります。

・「介護をしなかったので減らす」
・「何もしてくれなかったから相続させない」

 

責める形の理由は、相続人の反発を強め、争いの火種になります。

理由を書くなら、“誰かをねぎらう形”にするのがポイントです。

 

 

 

NG③ 葬儀・供養について“強制的な指示”を書く

葬儀の希望を書くのは良いのですが、次のような命令口調は避けましょう。

・「必ず〇〇寺で葬儀をしなさい」
・「散骨以外は絶対に認めない」
・「親族は全員呼ぶこと」

 

付言事項には法的拘束力はありませんが、強制的な表現は家族を困らせるだけです。

葬儀は時間が限られ、家族の事情もあります。
希望として柔らかく書くことが大切です。

 

 

 

NG④ 財産の具体的な指示を”付言”に書く

付言事項は法的効力がありません。
そのため、財産の分け方を付言事項に書くと危険です。

・「自宅は長男にあげたい」
・「預金は妻に全部渡すつもりだ」

 

これらは法的には無効で、相続人の混乱を招きます。
財産の分け方は必ず本文である遺言事項(法的効力のある部分)に書く必要があります。

 

 

 

NG⑤ 家族を比較するような内容

・「長女は優しいが、次女は冷たい」
・「長男は頼りないが、次男はしっかりしている」

 

こうした比較は家族関係を悪化させるだけです。
付言事項は“家族への最後のメッセージ”。誰かを下げる表現は避けましょう。

 

 

 

NG⑥ 実現不可能な願いを書く

・「毎月必ず墓参りをすること」
・「家を絶対に売ってはいけない」
・「親族全員が仲良く集まること」

 

気持ちはわかりますが、現実的に実行できない内容は家族を縛り、負担になります。

 

付言事項は“願い”であり、家族の生活を縛るものではありません。

 

 

 

NG⑦ 感情的すぎる長文・説教調の文章

付言事項は自由に書けますが、長すぎたり説教調になったりすると、読む側の負担になります。

・過去の出来事を延々と書く
・説教のような文章
・感情的な言葉が続く

 

付言事項は「温かく・伝わる言葉で・短く」書くのが最も効果的です。

 

 

 

では、どんな付言事項が“良い”?

NG例の反対を意識すれば、自然と“良い付言事項”になります。

・家族への感謝
・財産配分の理由を前向きに
・葬儀の希望は柔らかく
・誰かを責めない
・実現可能な内容にする
・短く、読みやすく

 

付言事項は、遺言書を“冷たい書類”ではなく、“家族への手紙”に変える力があります。

法的効力がなくても、書き方ひとつで家族の心に大きな影響を与える“想いを伝える場所”。

だからこそ、皆さんにはできるだけ慎重に書いてほしいと思います。

 

行政書士法人エニシアでは、付言事項の書き方や、家族が安心できる遺言書の作成を丁寧にサポートしています。

 

ぜひお気軽にご相談ください。

 

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