2026/06/09
子から孫への相続
2026/06/09
子から孫への相続
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
相続のご相談を受けていると、「自分の財産は子どもよりも孫に渡したい」「孫の教育費や将来のために残してあげたい」という声をよく聞きます。
祖父母から孫へ直接財産を渡すことは法律上も可能で、税金面でメリットがある場合もあります。しかし同時に大きな落とし穴もあり、慎重な判断が必要です。
この記事では、祖父母から孫へ財産を渡す方法、メリット・デメリット、注意点についてお話したいと思います。
祖父母から孫へ相続はできる?
結論から言うと、祖父母から孫へ直接相続させることも可能です。
ただし、孫は法定相続人ではありません。
そのため、祖父母が亡くなったときに孫が相続するには、次のいずれかの場合であることが必要になります。
・祖父母が遺言書で「孫に相続させる」と指定する
・孫が「代襲相続人」になる(孫の親=祖父母の子が先に亡くなっている場合)
つまり、孫が直接相続できるかどうかは遺言書の有無と家族構成によって大きく変わってくるのです。
祖父母から孫へ相続するメリット
① 相続税の節税につながる場合がある
祖父母 → 子 → 孫 と2回相続が発生すると、財産規模によってはそのたびに相続税がかかります。
そこで、祖父母 → 孫へ直接財産を渡す「一代飛ばし」をすると、相続回数が1回減るため、結果的に税負担が軽くなることがあります。
② 思いを伝えられる
「孫に財産を残したい」という気持ちを、遺言書という形で直接伝えることができます。
祖父母から孫へ相続するデメリット
① 子ども(孫の親)の取り分が減り、トラブルになることがある
祖父母が孫に多く財産を渡すと、子ども(祖父母の子)が「自分の取り分が減った」と感じ、家族間のトラブルにつながることがあります。
② 孫が未成年の場合、財産管理が複雑になる
孫が未成年だと、財産管理は親が行うことになります。
しかし、祖父母が「親に管理させたくない」と考えるケースもあり、その場合は信託など別の仕組みが必要です。
③ 相続税が「2割加算」される
孫は法定相続人ではないため、相続税が2割加算されます。
節税になるケースもありますが、逆に税負担が増えるケースもあるため、税理士とも相談のうえ慎重な判断が必要です。
祖父母から孫へ財産を渡す方法
① 遺言書で「孫に相続させる」と指定する
最も確実な方法です。
遺言書に「長男の子〇〇に〇〇万円を遺贈する」と書けば、孫に財産を渡すことができます。
② 生前贈与を活用する
相続ではありませんが、祖父母が元気なうちに、孫へ財産を贈与するという方法もあります。
・年間110万円までの贈与は非課税
・教育資金の一括贈与(最大1,500万円)
・結婚・子育て資金の贈与(最大1,000万円)
これらの制度を活用すると、税負担を抑えながら孫に財産を渡すことができます。
相続を見すえて贈与をどう活用するのが良いか、税理士と十分に検討することがポイントです。
③ 民事信託を利用する
「孫に財産を渡したいが、管理は別の人に任せたい」という場合に有効です。
たとえば、祖父母 →(管理)子 →(受益者)孫 という形で財産を渡すことができます。
祖父母から孫へ相続するときの注意点
① 家族全体のバランスを考える
孫に財産を渡すと、子どもの取り分が減るため、家族間の調整が必要です。
② 税金の計算を事前に確認する
節税になるケースもあれば、逆に税負担が増えるケースもあります。税理士にシミュレーションしてもらうと安心です。
③ 遺言書の作成は必須
遺言書がないと、原則的に孫は相続できません。
必ず遺言書を作成しておきましょう。
祖父母から孫への相続は、法律上も可能で、制度をうまく使えばメリットも大きい方法です。
ただし、
・家族間のバランス
・税金の2割加算
・未成年の財産管理
・遺言書の必要性
など、注意すべき点も多くあります。
「孫に財産を残したい」という気持ちを実現するためには、早めの準備と正しい制度選びが大切です。
行政書士法人エニシアでは、祖父母から孫への相続や生前贈与について、税理士とも連携してご家族の状況に合わせて丁寧にサポートしています。
どうぞお気軽にご相談ください。
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