2026/05/12
死後事務委任契約 -亡くなった後の事務手続きの安心のために-
2026/05/12
死後事務委任契約 -亡くなった後の事務手続きの安心のために-
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
相続や生前対策のご相談を受けていると、
「亡くなった後の手続きって、誰がやってくれるんですか」
「身寄りが少ないので、死後のことが心配です」
という声をいただくことがあります。
実は、亡くなった後には相続とは別に多くの事務手続きが発生します。
そして、それらを確実に任せるための仕組みが死後事務委任契約(しごじむいにんけいやく)です。
今回は、死後事務委任契約とは何か、どんな人に必要なのかについて話しします。
死後事務委任契約とは?
死後事務委任契約とは、自分が亡くなった後に必要となる事務手続きを、特定の人に任せる契約のことです。
ポイントは次の2つ。
・生前に契約しておく
・死後に発生する事務を、委任された人が代わりに行う
相続とは別の仕組みで、遺言書にも書けない「死後の実務」を任せられるのが特徴です。
死後事務委任契約で任せられること
死後の手続きは多岐にわたります。代表的なものを挙げると次のとおりです。
・葬儀・火葬・納骨の手配
・病院や施設への支払い、退去手続き
・家賃や公共料金の精算
・住民票の抹消などの行政手続き
・遺品整理の手配
・関係者への連絡
・SNS、ネットサービスの解約
・ペットの引き取り手配
これらは相続人が行うこともありますが、 「身寄りが少ない」「家族に迷惑をかけたくない」という方にとって、死後事務委任契約は大きな安心につながります。
相続と何が違うの?
相続は「財産の承継」に関する制度です。
一方、死後事務委任契約は財産ではなく“事務手続き”を任せる契約です。
たとえば、
・葬儀の手配
・賃貸住宅の退去
・病院への支払い
・遺品整理の依頼
これらは相続財産の分け方とは別の話であり、遺言書だけでは指示できない部分も多くあります。
どんな人に向いている?
死後事務委任契約は、次のような方に特におすすめです。
・おひとりさま(単身者)
・子どもがいない夫婦
・遠方に家族がいる
・家族に負担をかけたくない
・葬儀や納骨の方法を確実に実現したい
・ペットの行き先を決めておきたい
近年は単身世帯が増えており、死後事務委任契約のニーズは年々高まっています。
契約は「公正証書」で作るのが安心
死後事務委任契約は、公正証書で作成するのが最も確実です。
理由は次のとおりです。
・公証人が内容を確認するため法的に無効となってしまう心配がない
・死後にトラブルになりにくい
死後事務委任契約は、任意後見契約とセットで契約するケースも多く、そうすることで生前から死後まで一貫したサポート体制を整えることができます。
誰でも受任者にしてよいか
死後事務委任契約は法律上は誰でも受任者になれます。
ただし、実際には手続きに詳しい友人や親族、または専門家に依頼するケースが多いです。
・死後の手続きは多く、負担が大きい
・家族や友人というだけでは対応しきれないことがある
・行政手続きや支払い処理に専門知識が必要
・トラブルを避けるため第三者のほうが安心なことも
専門家に依頼する場合は、法律や手続きに明るい行政書士や弁護士などが受任者になることが一般的です。
死後の不安を「契約」で解消
死後事務委任契約は、亡くなった後の手続きを確実に任せられる、とても安心できる仕組みです。
・葬儀・納骨・支払いなどの死後事務を任せられる
・相続とは別の制度
・おひとりさまや家族に負担をかけたくない方に最適
・公正証書で作ると安心
・専門家に依頼することで確実に実行される
「自分が亡くなった後、誰が手続きをしてくれるのか不安」 そんな思いを抱えている方にこそ、検討していただきたい制度です。
行政書士法人エニシアでは、死後事務委任契約書案の作成、公正証書化のサポート、任意後見契約や遺言との組み合わせなど、お客様の状況に合わせた生前対策をご提案しています。どうぞお気軽にご相談ください。
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