2026/04/16
遺贈寄付 -前編-
2026/04/16
遺贈寄付 -前編-
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
近年、お客様から「遺贈寄付」という言葉を耳にする機会が増えてきました。
「自分の財産を、亡くなった後に社会のために役立てたい」
そんな想いを持つ方が、年齢や家族構成に関わらず増えています。
しかし、遺贈寄付はまだ一般的に広く知られているとは言えず、
「興味はあるけれど、仕組みがよく分からない」
「どんな団体に寄付できるの?」
といったご相談をいただくことも多くあります。
そこで今回は、前編と後編の2回に分けて「遺贈寄付」についてお話したいと思います。
まず前編のお話しは、遺贈寄付の基本的な仕組みやメリットについてです。
遺贈寄付とは?
遺贈寄付とは、遺言によって自分の財産の一部または全部を特定の団体に寄付することです。
寄付先はさまざまあります。
- 社会福祉法人
- 学校法人
- 医療機関
- NPO法人
- 自治体
- 公的基金(災害支援・研究支援など)
遺贈寄付は「亡くなった後に行う社会貢献」。
自分の人生で大切にしてきた価値観や想いを、未来へ託す方法と言えます。
遺贈寄付が注目される背景
遺贈寄付が広がっている理由には、社会の変化があります。
● おひとりさま・子どものいない夫婦の増加
相続人がいない場合、遺産は最終的に国庫に帰属します。
「せっかくなら、自分の想いに沿った形で使ってほしい」と考える方が増えています。
● 社会貢献への関心の高まり
災害支援、医療研究、動物保護、教育支援など、
「自分が応援したい活動を後押ししたい」という想いが強まっています。
● 団体側の受け入れ体制が整ってきた
多くの団体が「遺贈寄付窓口」を設け、相談しやすい環境が整ってきました。
こうした背景から、遺贈寄付は「人生の締めくくりの選択肢」として注目されています。
遺贈寄付のメリット
遺贈寄付には、次のような大きなメリットがあります。
① 社会に貢献できる
遺贈寄付は、亡くなった後も社会の役に立つ仕組みです。
- 医療研究の発展
- 子どもたちの教育支援
- 災害復興
- 動物保護
- 環境保全
寄付先の活動を通じて、多くの人の生活を支えることができます。
② 自分の想いを形にできる
遺贈寄付は、単なる財産の譲渡ではありません。
「想いの継承」です。
- お世話になった病院に恩返ししたい
- 母校の学生を応援したい
- 自然保護活動を支えたい
こうした気持ちを、遺言という形で未来に残すことができます。
③ 相続税の軽減につながる場合がある
公益法人や認定NPO法人など、一定の団体への寄付は、
相続税の課税対象から除外されることがあります。
寄付先によって税務上の扱いが異なるため、税理士と連携しながら進めると安心です。
遺贈寄付のデメリット・注意点
メリットが多い一方で、注意すべき点もあります。
① 遺言書の作成が不可欠
遺贈寄付は、遺言書に明記しておかなければ実現することができません。
また、形式に不備があるとそれだけで遺言が無効になってしまう可能性がありますので、確実に実現したい場合は、「公正証書遺言」や「自筆証書遺言を法務局で保管する」方法で残すことをおすすめします。
② 寄付先の受け入れ体制を確認する必要がある
団体によっては、不動産や株式などでの寄付の受け入れが難しい場合があります。
事前に確認しておくことが大切です。
③ 相続人への配慮が必要
遺贈寄付の金額が大きすぎると、相続人の「遺留分」を侵害してしまう可能性があります。
家族との関係性や生活状況を踏まえ、無理のない範囲で寄付を検討しましょう。
遺贈寄付がもたらす「心のつながり」
遺贈寄付は、財産を社会に渡すだけではありません。
それは「人生のメッセージ」を未来に届ける行為です。
- 長年支えてくれた地域への恩返し
- 自分が信じる活動への支援
- 次世代への希望を託す
寄付を受けた団体が活動を続けることで、あなたの想いは未来へと受け継がれていきます。
遺贈寄付は“想いを未来に託す”方法
遺贈寄付は、財産を社会に活かす新しい選択肢です。
金額の大小に関わらず、あなたの想いが誰かの支えになります。
- 相続人がいない方
- 社会貢献をしたい方
- 生前に感謝を伝えたい方
そんな方にとって、遺贈寄付は「人生の締めくくりを温かくする」方法です。
後編では、具体的な手続きの流れ・寄付先の選び方・遺言書の書き方のポイントを詳しく解説します。
行政書士法人エニシアでは、遺贈寄付を実現するための遺言書作成をサポートしています。
- 公正証書遺言の原案作成
- 寄付先団体との連絡調整
- 財産目録の整理
- 相続人への配慮についての相談
「寄付したい気持ちはあるけれど、どう書けばいいのか分からない」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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