2026/01/08
代襲相続
2026/01/08
代襲相続
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
相続が発生したとき、色々な手続きをする上では「誰が相続人になるか」を確定することまず最初に必要になります。
ところが、お客様とお話をしていると、配偶者の方と子供さんが相続人となるようなシンプルなケースは誰が相続人かわかりやすくても、孫が相続人となるケース、また、特に兄弟姉妹・甥姪が相続人となる場合になると、とたんに”わかりにくい”、という声が多くあがります。
もともと相続人となる予定だった方が、被相続人よりも先に亡くなってしまったりすることで適用になる「代襲相続」という制度があるのですが、これが少しわかりにくいことが原因だと思っています。
今日は、この代襲相続の基本にフォーカスしたお話です。
代襲相続とは
普段はまず耳にしない「代襲」という言葉ですが、「代」は“かわって”、「襲」は”つぐ”、”うけつぐ”という意味のある言葉です(歌舞伎などの「襲名」という言葉で馴染みがあるかもしれませんね)。
そこから、代襲相続とは、本来相続するはずだった人が、被相続人が亡くなる前に死亡したり、何かの事情によって相続権を失ったりした場合に、その本来相続するはずだった人の子がかわりに財産を相続する。
このような法律上の仕組みのことをいいます。
例えば、長男が被相続人の死亡前にすでに亡くなっていた場合に、その子(被相続人からみた”孫”)が相続人となる、という具合です。
よくある勘ちがい
よくあるのが、「被相続人よりも子どもが先に亡くなったときは、(次の第2順位の)親が相続人になると思っていた」というもの。
これは、孫がいない場合には正しいのですが、孫がいる場合には、「先に亡くなった子どもの立場を孫が相続する(代襲相続する)ことになる」ので、間違わないよう注意しないといけません。
また、亡くなった被相続人に配偶者はいるが、もともと子どもがおらず、被相続人の両親も既に他界している場合には、被相続人の兄弟姉妹が(第3順位の)相続人になることまでは知っている。
でも「その兄弟姉妹の中に先に亡くなっている方がいても、配偶者以外は、他の生きている兄弟姉妹だけが相続人になると思っていた」というのもよく聞きます。
このケースでも、先に亡くなった兄弟姉妹に子(被相続人から見た”甥”、”姪”)がいると、その甥や姪が「先に亡くなった兄弟姉妹の立場を相続する(代襲相続する)ことになる」のです。
再代襲という制度もある
なお、民法では、先に亡くなった相続人に代わり代襲することが可能なのは、その子どもだけではなく、「直系卑属(子・孫・ひ孫…)」が可能であると定められています。
つまり、先に亡くなった相続人の子(被相続人の孫)についても、もし被相続人より先に亡くなっていた場合は、その孫に子がいれば(被相続人から見た”ひ孫”)、その方が相続人となるのです。
これを再代襲といいます(さらにもっと下の世代にいく「再々代襲」という風に呼ばれるケースも稀にあります)。
兄弟姉妹のケースでは再代襲は”ない”
ただし、再代襲という制度の適用に関しては実は注意が必要です。
なぜなら、兄弟姉妹が相続人となるケースでは、その兄弟姉妹が先に亡くなっていたとしても、代襲は「一代限り」と定められているからです。
つまり、先に亡くなった兄弟姉妹に代わって相続人になれるのは、その「子(被相続人から見た甥、姪)」まで。さらに下の世代(甥、姪の子など)が代わりに相続人となることはできません(再代襲できません)。
これは、兄弟姉妹が相続人となるの相続の場面では、横のつながりへの相続となるため、代襲できるのはそのひとつ下の世代までで十分で、さらに下の世代が代わりになれるところまでは保証しなくても十分でしょう、という風に相続制度が設計されているためです。
「誰が、相続人?」くれぐれもお間違いなく
相続人を特定することは、誰かが亡くなり相続が発生した後で大事になるのはもちろんですが、生前に自分の相続を考える際にもとても重要な事柄になります。
疎遠で会ったこともない甥・姪など、相続人にならないと思っていた方が、実は将来相続人となる可能性があるとなれば、自分の相続が発生した時に相続税がかかるかどうかの試算にも影響がありますし、先々の相続に備えて遺言などを準備しておくかどうかなど、これから必要になってくる行動も変わってきます。
財産の整理だけでなく、自分の周りの相続で誰が相続人になるのか、念のためもう一度見直してみてください。














