2026/07/04
不動産相続とダイレクトメール
2026/07/04
不動産相続とダイレクトメール
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
不動産の相続手続(登記)を終えたお客様から、「不動産会社から売却の手紙が大量に届くようになったのですが、なぜですか?」「相続したばかりなのに“売りませんか?”というDMが来て不安です」という連絡をよくいただきます。
実はこれ、相続を経験した方のほぼ全員が通る道なのです。
今回は、なぜ相続後にDMが届くのか、どんな内容が多いのか、注意すべき点などについてお話しします。
なぜ相続すると不動産会社からDMが届く?
理由はとてもシンプルで、相続登記が完了すると「新しい所有者の情報」が登記簿に公開されるからです。
登記簿は誰でも閲覧ができます。
不動産会社はこれを定期的にチェックし、新しい所有者が誰か、住所はどこか、相続による名義変更かどうかを確認しています。
「相続=売却の可能性が高い」と考える不動産会社が多いため、相続登記が完了した直後にDMが届くのです。
届くDMの内容はだいたい似ている
よくあるDMの内容は以下のようなものが多いと思います。
・「相続された不動産の売却をお手伝いします」
・「無料査定いたします」
・「空き家のまま放置すると危険です」
・「固定資産税がもったいないです」
・「近隣で売却事例が増えています」
中には「至急ご連絡ください」「早く売らないと損します」など、不安を煽るような文面のこともあります。
DMが届くこと自体は“普通のこと”
不動産会社が登記簿を見て営業することは違法ではありません。
国としても、不動産取引が活発になる様にという社会経済上の狙いがあって登記簿を公開する制度を定めているため、業界では一般的な営業手法というわけです。
ただし、DMが届いたからといって、すぐ売却を検討する必要はありません。
相続した不動産は、売る・貸す・使う・保有する・解体するなど選択肢が多く、焦って決めると後悔することがよくあるからです。
注意すべきDMの特徴
また次のようなDMには注意が必要です。
・不安を煽る文面(「放置すると罰金」「すぐ売らないと損」など)
・相場より高い査定額を提示してくる
・買取を強く勧める(相場より低い価格で買い叩くケース)
・相続人の心情につけ込む表現(「早く楽になりましょう」など)
不動産会社の営業は「売却してほしい」という目的があるため、相続人の事情とは必ずしも一致しないということを心得ておきましょう。
DMが届いたときの正しい対応
① すぐに連絡しない
焦って連絡すると、強い営業を受けることがあります。
② DMは“情報のひとつ”として扱う
売却を検討する場合でも、DMの内容は参考程度に。
③ 不動産会社を選ぶときは複数社で比較する
1社だけで決めると、相場より低い価格で売却してしまうことがあります。
相続した不動産は「売るべきかどうか」から整理する
DMが届くと「売らなきゃいけないのかな」と感じる方が多いですが、まず整理すべきは次のポイントです。
・その不動産を使う予定があるか
・空き家になるか
・固定資産税の負担
・修繕費、維持費
・相続人の居住状況
・将来の利用可能性
・売却した場合の税金(譲渡所得税)
これらを総合的に判断して、「売る・売らない」を決めるのが正しい順番です。
DMが届くことは“相続後のスタートライン”
DMが届くと驚く方が多いですが、これを「相続した不動産をどう扱うか」を考える良いきっかけにしてみよう、という考え方も実は一理あります。
売却するか、保有するか、利用するか、賃貸に出すか、解体するか。
選択肢は多く、正解も人それぞれです。
大切なのは、DMに振り回されず、自分たち相続人の事情に合った選択をすること。
行政書士法人エニシアでは、グループ不動産会社や連携している税理士とともに、相続した不動産の整理、売却の必要性の判断、税金の注意点まで丁寧にサポートしています。
不動産相続後のDMの不安や、不動産を今後どうしたらいいかなど、もしお困りごとがあればぜひお力になります。
どうぞお気軽にご相談ください。














