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スタッフBlog|認知症と相続

2025/12/19

スタッフBlog|認知症と相続

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

行政書士として相続に関わる仕事をしていて、遺言など将来の相続のための生前対策に関心のある方が最近とても増えていると感じます。

 

こうした生前対策についてお話する際、「認知症になる前にやっておきましょう」とお伝えしたり、相続リスクを考えるときにも「認知症は要注意」とよく言うのですが、今回は、「なぜ相続対策は認知症になる前なのか」「認知症にどういう相続リスクがあるのか」について少しお話ししたいと思います。

 

 

認知症、どういう状態?

認知症とは、アルツハイマー病、前頭・側頭型認知症、レビー型小体病などの疾患や、脳梗塞、脳出血、脳動脈硬化などさまざまな原因で脳細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたために障害が起こることで、これまで自分でできていた行為が徐々にできなくなり、生活するうえで支障が出ている状態のことをいいます。

 

 

 ・しょっちゅう道に迷う

 ・どこに自分の車を置いたかわからない

 ・外出から自宅に戻れず警察に保護される

 ・悪質な訪問販売などにうまく対応できず消費者被害に

 ・契約手続や預貯金の出し入れなどがうまくいかない

 など

 

 

法的な位置づけ

法律上は、認知症が進行して判断能力が低下してしまうと「意思能力」がないと判断されます。この「意思能力」がない方の法律行為は無効とされるため、売買や贈与など法的な効力を発生させる行為はすることができなくなってしまうのです。

 

※ただし、認知症と診断を受けたことをもって直ちに「意思能力なし」とされるわけではありません。

認知症は症状が常に一定していない場合も多く、あくまでも個々人のその時々の症状の程度によります。

 

 

のこした遺言、無効なの?

そして、「意思能力なし」と判断されて無効になってしまうのは、売買や贈与だけではありません。遺言についても同じことが言えます。

 

認知症が原因で判断能力が低下してしまっている状況で遺言をのこしても、後で相続人同士が遺言の有効・無効の争いになってしまう。

これでは誰も幸せになりませんし、せっかくの思いで遺言をのこしたはずの本人もまったく望まない結果だと思います。

 

だから遺言のような相続の生前対策をするのは”認知症になる前”。
これが基本中のキホンなのです。

個人的には、生前対策のベストタイミングは大病や大きな怪我をしていない「元気なときこそ!」が信条ですが、あくまでも認知症は事実上の最終期限だという大前提を今回は押さえておいてほしいと思います。

 

 

相続手続きでも支障になる

また、注意しなければいけないのは、自分自身の認知症のことばかりではありません。

 

◆あなたが亡くなるとき、相続人に認知症の方はいませんか

◆あなたが相続人になるとき、他の相続人に認知症の方はいませんか

 

相続人の中に認知症の方がいる場合、すぐに遺産の分割協議や相続放棄といった手続きをとることができず、困難が生じてしまうことがあります。

 

遺産分割協議を例にとると、被相続人の方が亡くなり遺言書がなければ、遺産をどのように分けるかは相続人全員で協議を行うのが原則です。

 

しかし、認知症で判断能力が低下した方が一人でもいる場合、”遺産分割協議ができない!”という事態になってしまいます。

 

 

事後的な対応策があるが難点も

このような場合の対応策としては、「成年後見制度」を利用するという方法があります。

 

成年後見制度は、判断能力が十分でない人を支援するために国が用意している法制度で、家庭裁判所に申立てを行うことで利用ができます。

 

手続で選任された”後見人”が認知症の相続人の代理人として分割協議などの法律行為を行えるので、認知症の本人だけでは進めることができなかった手続きを前に進めることができるのが良い点です。

 

ただし、後見人はあくまで認知症の本人の利益を守るための代理人として職務を行うこと求められます。

 

分割協議の際に認知症の本人の法定相続分を確保しなければならなかったりするため、他の相続人全員のために望ましい形になるかというと、必ずしもそうではないということを知っておく必要があります。

 

また、遺産分割が関係するケースでは親族以外の専門家(弁護士など)が後見人として選ばれることも多いです。

 

その後見人に対して、本人が亡くなるまで、概ね月額20,000円以上の報酬が発生し続けるという点も考慮しなければなりません。

 

※なお、後見制度のスポット利用(例・遺産分割協議のときだけの利用)の制度化が議論にあがっているものの、現時点では、まだ具体的な制度化には至っていません。

 

 

先に「事前の対応策」を検討すべき

対応策は、事後にしかできないもの以外にもあります。

 

相続人の中に認知症の方がいることが分かった時点で、後に被相続人となる方が前もって「遺言」を作成しておくのも、ひとつ有効な対応策です。

 

遺言を作成しておけば、相続人たちは、そこに書かれた内容のとおりに遺産を相続すればよく、分割協議を行う必要がなくなります。

 

相続人に認知症の方がいても、その方の判断能力を気にせずに済むことは非常に大きなメリットです。

 

 

より良い認知症対策を

自分自身の認知症。そして、相続で関わるかもしれない方の認知症。

 

今回、認知症の法的な理解と相続リスクについて主に遺言を一例としながらお話ししました。

 

しかしながら、遺言はあくまでも一例で、認知症への対応策も、遺言のほかにもまだまだあります。

 

生前対策では、贈与や売買、任意後見契約、家族信託など、その方に合った様々な手段を選択し、ときには組合せて使い分けることも重要です。

 

今後も折を見て、これらも個別のテーマとして取り上げてみたいと思います。

 

円満な相続のために、より良い対策を一緒に考えていきましょう。

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