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スタッフBlog|相続人の廃除 -あの人の相続権、はく奪してください!-

2025/12/26

スタッフBlog|相続人の廃除 -あの人の相続権、はく奪してください!-

相続人になる人から自分はひどい仕打ちを受けていた。

 

だからどうしてもその人には自分の遺産を相続させたくない。

 

先々の自分の相続を考えたとき、もしかしたらそんな思いが頭をよぎることもあるかもしれません。

 

 

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。前回は相続にまつわる「相続欠格」のお話をしました。

 

 

本日は、類似したテーマで「推定相続人の廃除(はいじょ)」を取り上げたいと思います。

 

対象になる人が「相続人ではなくなる」という意味で、前回の「相続欠格」と似ている制度ですが、両者の違いなどもお話ししていきます。

 

 

推定相続人の廃除とは

“廃除”というのは法律用語で、「除外する」という意味がある言葉です。

 

この"推定相続人の廃除”という制度では「被相続人となる人が、自分の意思で相続人となる予定者の相続権を奪うことができる」とされています。

 

また、推定相続人から廃除された人は、遺留分(法律上認められている最低限の相続分の権利)についても認められなくなります。

 

なお、廃除の対象にできるのは、配偶者直系尊属(両親、祖父母など)、 直系卑属(子ども、孫など)の「遺留分が認められている相続人」に限られています。

 

 

どういう場合に廃除ができる?

廃除の制度は、意思表示をすればどんな相続人も除外できるという風にはなっていません。

 

相続人から除外されるうえ遺留分の権利すら認められなくなるため、廃除が認められるには、以下のような相応の事情があることが必要になります。

 

  • 被相続人に対する虐待
    暴力行為などの身体的な虐待や、暴言による精神的な虐待が日常的にあった、など

 

  • 被相続人に対する重大な侮辱
    推定相続人から人格を否定する発言を日常的に受け、被相続人の名誉が傷つけられた、など

 

  • 推定相続人が著しい非行を行った
    繰り返し犯罪を行った、長年にわたる不貞行為があった、自分の財産が不当に搾取されていた、など

 

 

どういう手続きが必要?

廃除には、「生前に廃除する」または「遺言で廃除する」という2通りの手続き方法があります。

 

 

【生前の廃除】
被相続人となる本人が、自分の生きている間に家庭裁判所に申立をし、廃除を認めてもらうことができます。

 

【遺言で廃除】
被相続人となる方が遺言書を作り、その中に”相続人から廃除する”と明記しておき、亡くなった後に家庭裁判所に認めてもらう。

 

※この場合、遺言執行者が家庭裁判所へ申立を行うことになります。

 

前回の「相続欠格」は条件に該当すれば当然に権利を失うものでしたが、廃除はあくまでも被相続人になる本人が意思表示をしなければ特定の相続人を除外することができない、という点で違いがあります。

 

 

ハードルが高いことが難点

被相続人となる方にも非がある、虐待や侮辱の程度が低い、侮辱などが日常的ではなく一時的なものである、などの事情があると、裁判所も相続廃除を認めてくれないことが多いようです。

 

もし、具体的な手続きを検討したい場合には、手続き方法とあわせて、廃除を認めてもらえる可能性がどの程度見込めるか弁護士等の裁判手続ができる専門家に必ず相談しましょう。

 

 

代襲相続は発生する

その他の注意点として、特定の推定相続人を除外することが裁判所に認められたとしても、その推定相続人に子供がいるような場合には、廃除された相続人に代わって子供が相続することになる場合があります(これは「代襲相続」といいます)。

 

あくまでも、除外できるのは虐待や暴行・非行を行った本人のみとなるため、その子供たちまで廃除したいとなると、子供達にも同様の事情がないと認められないことを気にする必要があるでしょう。

 

 

兄弟姉妹を除きたい場合は別の方法で

兄弟姉妹には、遺留分が認められていないため、廃除の手続きでは除外することはできません。

 

もし除外したい場合は、財産を受け取る対象者から兄弟姉妹を除いておくことが肝心です。

 

 

 

このほか、生前にどのような相続対策を考えておくかには様々な手段・方法があります。

 

生前に贈与を行って、相続の対象となる財産を減らしておく、などもまた方法の一つと言えるでしょう。

 

ご検討の際はぜひ専門家をご活用ください。

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