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スタッフBlog|普通じゃない⁉遺言 その2

2026/01/27

スタッフBlog|普通じゃない⁉遺言 その2

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

 

前回、普通じゃない特別方式の遺言のうちの一つである「危急時遺言」を取り上げましたが、今回はその続きです。

 

もう一つの特別方式の遺言「隔絶地遺言」についてお話ししたいと思います。

 

 

 

隔絶地遺言とは

隔絶地遺言(かくぜつちゆいごん)は、伝染病などで社会から隔離された場所や、船舶のように外部から隔離された場所にいる遺言者が作成する遺言の方法です。

 

たとえば、山奥の診療所で療養中、遠洋漁業の船上、南極等の観測隊基地など、家庭裁判所や公証人にアクセスできないような場所にいる場合がこれにあたります。

しかし、ただの旅行中というような状況では認められず、「交通が遮断されていて、通常の遺言方法が使えない状況」であることが必要とされています。

 

民法上は、この隔絶地遺言として「一般隔絶地遺言」と「船舶隔絶地遺言」の2種類が規定されています。

 

 

 

 

一般隔絶地遺言

ひとつ目は、一般隔絶地遺言です。伝染病などが理由で隔離を余儀なくされている人などが作成することができる遺言の方法。

災害等で被災中の方もこの遺言を作成することが可能とされています。

 

 

“警察官1名”と証人1名の立会のもと、遺言者が遺言を作成する。

 

 

 

 

作成した遺言に、遺言者、立会人それぞれが署名捺印をする。

 

 

※ 前回の危急時遺言の場合は、遺言として有効にするために、作成後一定期間内に家庭裁判所での「確認手続き」が必要でしたが、今回の遺言の場合は、”本人が作成している”ため家庭裁判所の確認手続きは不要になります。

 

 

他の遺言の方法と違って、手続に警察官が関与するという点が特徴的な遺言ですね。

 

 

 

船舶隔絶地遺言

ふたつ目は、船舶隔絶地遺言。航海中や船で長期間仕事をされている場合など陸地から離れている状態の人が作成できる遺言の方法です。

なお、航空機の場合は搭乗時間が短いという理由で、この遺言書の作成には該当しないとされています。

 

 

“船長もしくは事務員1名”と証人2名以上の立会のもと、遺言者が遺言を作成する。

 

 

 

 

作成した遺言に、遺言者、立会人それぞれが署名捺印をする。

 

 

※ この遺言も、”本人が作成している”ため、遺言を有効にするための家庭裁判所の確認手続きは不要になります。

 

 

こちらは、船長や船舶の関係者が立会人として関与することが特徴的です。

 

なお、前回ご紹介した難船危急時遺言がこれと似ている状況での遺言に思えますが、難船危急時遺言は死亡の危機が迫った”遭難した船舶等”で口頭で遺言するのに対し、今回の船舶隔絶地遺言は命の危険はないけれど”陸から離れている船舶等”で作成する遺言という点で切迫度に違いがあるため、船舶隔絶地遺言の方が簡易的に作成できる制度になっています。

 

 

 

遺言の準備も平穏なときがいい

前回より引続き、特別な方式の遺言をご紹介しました。

 

このように遺言には、普通方式以外にも、本人の置かれたシチュエーションに応じて複数の作成方法が用意されています。

 

ご紹介した作成方法については頭の片隅においていただき、でも、将来に向けた”なすべき準備”は「平穏なうちに」を心がけてもらえたらなと私は思います。

 

 

 

 

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