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シリーズ「遺贈」 第3回

2026/02/19

シリーズ「遺贈」 第3回

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

シリーズ「遺贈」第3回。

 

シリーズ最終の今回は、実際に遺贈をしたいときに知っておきたい、

・メリットとデメリット
・遺言書との関係
・家族信託との違い
・遺贈を選ぶべき家庭・選ばない方がいい家庭

について、お話ししていきます。

 

 

遺贈は「想いを形にする」方法のひとつですが、自由度が高い分、注意点も多くあります。

 

遺贈を使うべきかどうか、どのように使えば家族にとって最も良い形になるのか考えてみましょう。

 

 

 

遺言書と遺贈の関係

まず大前提として、

遺贈は「遺言書の中で指定する」ことで初めて成立

します。

 

つまり、

・遺言書がなければ遺贈はできない
・遺言書の書き方が不十分だと、遺贈が無効になることもある

ということです。

 

特に注意したいのは、次のようなケース。

 

 

◆ 財産の特定があいまい(例:〇〇銀行のお金 → 支店名・預金種別・口座番号が必要)
◆ 不動産の表示が不完全(例:住所だけ → 登記事項証明書の表記が必要)
◆ 受遺者の氏名が不明確(例:ニックネーム・旧姓など)

 

 

また、遺言書は「書けばOK」ではなく、“正しく書けているか”が非常に重要です。

 

そのため、遺贈を考える場合は、

 

・公証人が関わる公正証書で遺言を作成したり、
・自筆で遺言をつくる場合も専門家(弁護士、行政書士など)のサポート・アドバイスを利用したり

 

することが最も安全と言えます。

 

 

 

家族信託との比較

次に、遺贈とよく比較される制度として「家族信託」があります。

 

遺贈と家族信託は、どちらも「財産の行き先を決める」という点では似ていますが、役割は大きく異なります。

 

◆ 遺贈は「亡くなった後」の財産承継の仕組み

遺贈は、あくまで「死後」に財産を渡す制度です。

 

そのため、

・認知症になった後の財産管理
・不動産の売却
・預金の管理

といった「生前の管理」には使えません。

 

◆ 家族信託は「生前〜死後」をカバーできる制度

家族信託は、

・認知症になる前に契約し
・認知症になった後も財産管理を続けられ
・亡くなった後の承継先も決められる

という、非常に柔軟な制度です。

 

特に、

・不動産を将来売却する可能性がある
・親の預金管理を家族が担う必要がある
・二次相続まで見据えて財産を承継したい

といった家庭では、家族信託の方が適していることも多いです。

 

 遺贈と家族信託の違い

◆ 遺贈:死後の財産承継に強い
◆ 家族信託:生前の財産管理に強い

 

どちらが良い・悪いではなく、

「目的に応じて使い分ける」

という考え方が大切です。

 

 

 

遺贈を選ぶべき家庭・そうではない家庭

では、実際に遺贈を使うべきなのはどのような家庭でしょうか。

 

◆ 遺贈を選ぶべき家庭

・子どもがいない夫婦
・内縁の配偶者がいる
・お世話になった人に財産を残したい
・特定の団体に寄付したい
・相続人以外に財産を渡したい希望がある
・財産の内容を細かく指定したい

 

こうしたケースでは、遺贈が非常に有効です。

 

◆ 遺贈を選ばない方がいい家庭

・不動産を将来売却する可能性がある
・財産管理を家族に任せたい
・相続人間の関係が複雑

 

こうした場合は、遺贈よりも家族信託や後見制度の方が適していることがあります。

 

遺贈は「死後の承継」に強い制度ですが、

生前の管理には使えない

という点を理解しておくことが大切です。

 

 

 

遺贈で“想いを託す”

3回にわたって「遺贈とは何か」を解説してきました。

 

遺贈は、

・相続人以外に財産を渡せる
・財産の内容を自由に指定できる
・遺言書と組み合わせることで確実に実現できる

という、とても魅力的な制度です。

 

一方で、

・遺留分の問題
・手続きの複雑さ
・受遺者が拒否する可能性
・税金の負担

といった注意点もあります。

 

遺贈を成功させるために大切なのは、

「遺言書を正しく作ること」
「家族の状況に合った制度を選ぶこと」

この2つです。

 

遺贈は、あなたの想いを未来に届けるための大切な手段です。

 

「うちの場合はどうすればいい?」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

行政書士法人エニシアでは、遺言書の作成サポートや、遺贈・家族信託・後見制度を組み合わせた生前対策のご相談を承っています。

 

あなたの想いが、確実に、そして優しく届くようにサポートいたします。

 

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