こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田です。
前回は土地の価格について、「一物四価」の全体像と、実勢価格・公示地価についてお話ししました。
今回は、相続や贈与の場面で必ず登場する「路線価」について、お話ししていきます。
路線価は、相続税の計算に直結するため、土地を持っている方・相続が発生しそうなご家庭にとっては避けて通れないテーマです。
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2026/03/05
シリーズ「土地の価格」第2回
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田です。
前回は土地の価格について、「一物四価」の全体像と、実勢価格・公示地価についてお話ししました。
今回は、相続や贈与の場面で必ず登場する「路線価」について、お話ししていきます。
路線価は、相続税の計算に直結するため、土地を持っている方・相続が発生しそうなご家庭にとっては避けて通れないテーマです。
路線価とは、相続税や贈与税を計算するために国税庁が毎年公表している土地の価格です。
道路(路線)ごとに「1㎡あたりいくら」という形で価格が決められており、その道路に接している土地は、この路線価を基準に評価します。
つまり、路線価は税金(贈与税、相続税)を計算するための“専用の価格”であり、実際の売買価格とは目的が異なります。
相続税の申告では、土地の評価額が高ければ税額が増え、低ければ税額が減ります。
そのため、路線価を正しく理解しておくことは、相続対策の第一歩と言えるのです。
また、路線価は全国すべての道路に設定されているわけではなく、都市部や人口の多い地域を中心に整備されています。
地方の一部では「倍率方式」といって、路線価ではなく固定資産税評価額に倍率をかけて評価する方法が採用されることもあります。
路線価は、毎年7月に国税庁が公表しています。
「路線価図」という地図形式で公開されており、住所や地図から簡単に調べることができます。
路線価図には、道路に沿って次のような数字が書かれています。
例:400C
この数字の意味さえ分かれば、路線価図は意外とシンプルです。
ただし、実務では「奥行補正」「側方路線影響」「不整形地補正」など、土地の形状や位置によって評価額が調整されることがあります。
例えば、間口が極端に狭い土地や、三角形のような不整形地は、利用価値が低いため評価額が下がることがあります。
逆に、角地などは利用価値が高いため評価額が上がるケースもあります。
こうした補正は専門的ですが、相続税の申告では非常に重要なポイントです。
具体的な試算のため、積極的に税理士のアドバイスを受けることをオススメします。
路線価は、公示地価を基準にして決められています。
一般的には、路線価 ≒ 公示地価の80%程度と言われます。
これは、相続税評価を「市場価格より少し低めに」設定するためです。
例えば、公示地価が50万円/㎡のエリアでは、路線価は40万円前後になることが多いです。
ただし、近年は地価の上昇・下落が地域によって大きく異なるため、必ずしも「8割」に当てはまらないケースもあります。
特に都市部では、実勢価格が急上昇しているのに路線価が追いついていない、という状況も見られます。
そのため、相続税の評価額が「実際の売買価格よりかなり低い」というケースも珍しくありません。
路線価を使った土地の評価額は、基本的に次の式で求めます。
評価額 = 路線価 × 土地の面積(㎡)
例えば、路線価が「400(=40万円)」で、土地が100㎡なら、
40万円 × 100㎡ = 4,000万円
という評価額になります。
ただし、実務では次のような補正が入ることがあります。
これらの補正は、土地の利用価値を反映させるためのものです。
例えば、間口が2mしかない旗竿地は、建物の建築や車の出入りが難しいため、評価額が下がる傾向にあります。
逆に、角地は日当たりや利便性が良いため、評価額が上がることがあります。
このように、路線価評価は単純な掛け算ではなく、土地の個性を反映させる仕組みになっています。
相続の話となると、路線価はほぼ必ず登場することになりますが、路線価を理解しておくと、次のようなメリットがあります。
特に、土地を複数所有しているご家庭では、路線価の理解が相続対策の成否を左右することもあります。
次回は、残る「固定資産税評価額」について解説します。
固定資産税評価額は、固定資産税や不動産取得税など、複数の税金に関わる重要な価格です。
一物四価の最後のピースとして、しっかり整理していきましょう。