2026/03/02
シリーズ「再婚と相続」第2回
2026/03/02
シリーズ「再婚と相続」第2回
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
シリーズ「再婚と相続」の第2回。
今回は、再婚家庭の相続で特に重要な、
「法律上のポイント」
についてお話ししていきます。
再婚家庭の相続は、
・相続人の構成
・法定相続分
・遺留分
・配偶者居住権
など、法律の理解が欠かせません。
ここを押さえておくことで、トラブルを大きく減らすことができます。
① 相続人の構成が複雑になる
再婚家庭では、相続人が次のように分かれます。
◆ 今の配偶者(血縁なし)
◆ 前婚の子ども(血縁あり)
◆ 今の配偶者との子ども(血縁あり)
ポイントは、
「前婚の子どもも、今の配偶者との子どもも、相続分は同じ」
という点です。
被相続人との血縁があれば、親の再婚・離婚に関係なく相続人になります。
しかしながら、この“平等であること”が、感情的な対立を生む原因にもなるのです。
② 法定相続分は「配偶者1/2、子ども全員で1/2」
再婚家庭でも、法定相続分は変わりません。
◆ 配偶者:1/2
◆ 子ども全員:残り1/2を人数で割る
たとえば、
・前婚の子ども2人
・今の配偶者との子ども1人
の場合、
◆ 配偶者:1/2
◆ 子ども3人:残り1/2を3等分
となります。
「前婚の子どもがそんなに受け取るの?」
「今の配偶者が半分も?」
という感情のズレが起きやすいのです。
③ 遺留分(最低限の取り分)にも注意
遺言で「全財産を今の配偶者に渡す」と書いたとしても、
前婚の子どもには遺留分がある
ため、完全に排除することはできません。
遺留分は、
◆ 子ども:法定相続分の1/2
です。
つまり、前婚の子どもが遺留分侵害額請求をすると、
・今の配偶者が受け取った財産の一部を返す
・または金銭で支払う
必要が出てきます。
再婚家庭では、特にこの遺留分が大きな争いの火種になりえます。
④ 配偶者居住権で「住む場所」を守れる
2020年から導入された「配偶者居住権」は、再婚家庭にとって非常に重要な制度です。
◆ 配偶者居住権とは?
亡くなった人の配偶者が、
「その家に住み続ける権利」
を確保できる制度です。
これにより、
・前婚の子どもが「家を売って分けよう」と言ってきても
・今の配偶者は住み続けることができる
というメリットがあります。
再婚家庭では、
「住む場所を守る」
という観点で、配偶者居住権は非常に有効です。
⑤ 再婚家庭は「遺言書」が必須
再婚家庭の相続では、遺言書があるかどうかで結果が大きく変わります。
遺言書がないと、
・前婚の子どもも相続人として参加
・法定相続分で分ける話しになりやすい
・今の配偶者が住む家を売らざるを得ないケースも
という状況になりかねません。
遺言書があると、
・配偶者に多めに残す
・家は配偶者に、預金は子どもに
・遺留分に配慮したバランス調整
など、柔軟な設計ができます。
再婚家庭では、
「遺言書があるかどうか」=「家族の未来が守られるかどうか」
と言っても過言ではありません。
再婚家庭は“法律の理解”がトラブル防止の第一歩
第2回では、再婚家庭の相続で必ず押さえるべき法律のポイントを整理しました。
◆ 相続人は複数の家族グループに分かれる
◆ 法定相続分は「配偶者1/2、子ども全員で1/2」
◆ 遺留分が争いの火種になりやすい
◆ 配偶者居住権で住む場所を守れる
◆ 再婚家庭は遺言書が必須
次回の第3回では、
「再婚家庭の相続を円満にするための対策」
について、具体的な方法をお話しします。
行政書士法人エニシアでは、再婚家庭の相続・遺言のご相談を幅広く承っています。
「うちの場合はどう対策すべき?」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
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