2026/03/20
シリーズ「一人っ子と相続」前編
2026/03/20
シリーズ「一人っ子と相続」前編
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
今回と次回は「一人っ子と相続」をテーマとしてお届けします。
札幌でも、ご相談の中で
「うちは一人っ子だから相続は揉めないと思う」
「兄弟がいないから手続きは簡単ですよね?」
といった声をいただくことがよくあります。
確かに、兄弟姉妹が複数いるご家庭に比べると、遺産分割協議で意見が割れる可能性は低いかもしれません。
しかし実際には、一人っ子だからこそ起きる相続のトラブルや、見落とされがちな準備不足があります。
第1回では、まず「一人っ子の相続は本当に簡単なのか?」という視点からお話ししていきます。
一人っ子でも、一次相続では相続人は2人が原則
まず押さえておきたいのは、一人っ子=相続人が1人、ではないということです。
両親のうち一方の親が亡くなったときの相続(一次相続)では、
- 配偶者
- 子ども
が相続人になります。
つまり、一人っ子であっても、もう一方の親が健在であれば、相続人は二人です。
● 例:父が亡くなった場合
相続人は「母(配偶者)+あなた(子ども)」の二人。
● 例:母が亡くなった場合
相続人は「父(配偶者)+あなた(子ども)」の二人。
一人っ子が単独相続人になるのは二次相続
一次相続で残った親がその後亡くなったとき(二次相続)、その時点で子どもが一人であれば、ここで初めて“単独で相続する”状態になります。
子どもが一人の場合の親の二次相続では、
- 遺産分割協議が不要
- 相続人は一人
という点で手続きはシンプルになります。
しかしその一方で、すべての手続きを一人で背負う負担が大きいという特徴があります。
相続人が一人でも、手続きは自動では進まない
「相続人が一人なら簡単ですよね?」と聞かれることがありますが、実際には次のような手続きが必要です。
例
- 銀行口座の解約
- 不動産の名義変更
- 相続税の申告(必要な場合)
- 保険金の請求
- 年金の手続き
相続人が一人でも、必要な手続きの量は変わりません。
また、相続人が一人でも「誰が相続人か」を証明するために必要な戸籍の収集は省略することができません。
親の財産が不明確だと、手続きが止まる
一人っ子の相続で特に多いのが、「親の財産がどこにあるか分からない」というケースです。
- 銀行口座が複数ある
- 証券口座の有無が不明
- 不動産の名義が古いまま
- 借金や保証の状況が分からない
こうした状況では、相続人が一人でも手続きが長期化します。
一人っ子は、すべての手続きを一人で背負う
兄弟姉妹がいれば、
- 戸籍の収集を分担
- 不動産の手続きを相談
- 親族対応を協力
といった“役割分担”ができます。
しかし一人っ子の場合、すべての手続きを一人で行う必要があります。
精神的にも、時間的にも負担が大きくなりがちです。
だからこそ、生前から親と一緒に準備を進めておくことが大切なのです。
次回の第2回では、「一人っ子が相続で困らないために、生前にできる5つの備え」を具体的に解説します。
行政書士法人エニシアでは、
・遺言書の作成支援
・財産目録の整理
・戸籍の収集と相続人の確定
・司法書士・税理士との連携による総合サポート
を通じて、一人っ子の相続を安心して進められるようサポートしています。
「うちの場合はどう備えればいいの?」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
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