2026/05/13
生前事務委任契約 -元気なうちから生活の事務をお任せ-
2026/05/13
生前事務委任契約 -元気なうちから生活の事務をお任せ-
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
「判断能力はあるけれど、日常の手続きが難しくなってきた」
「家族に頼れないので、生活の事務を任せたい」
生前対策の話題の中では、このような声をいただくこともあります。
今回は、そんな時ほど利用を考えて欲しい生前事務委任契約(せいぜん じむいにん けいやく)についてお話しします。
生前事務委任契約とは?
生前事務委任契約とは、判断能力があるうちに、日常生活の事務手続きを特定の人に任せる契約のことです。
ポイントは次の2つです。
・本人に判断能力がある段階で使える
・生活上の事務を代理してもらえる
任意後見契約が「判断能力が低下した後の支援」であるのに対し、 生前事務委任契約は元気なうちからの支援を目的としています。
生前事務委任契約で任せられること
日常生活の中には、意外と多くの「事務」があります。
生前事務委任契約では、次のようなことを任せることができます。
・銀行での入出金の手続き
・公共料金の支払い
・病院の付き添い、手続き
・役所での各種申請
・郵便物の受け取り、管理
・家賃や管理費の支払い
・介護サービスの契約手続き
・施設入所の手続き
・各種契約の更新、解約
「家族が遠方にいる」「手続きが苦手」「身体が不自由になってきた」 という方にとっても、生活の安心につながる仕組みと言えます。
任意後見契約との違い
生前事務委任契約とよく比較されるのが任意後見契約です。
| 契約 | いつから使える? | 内容 |
|---|---|---|
| 生前事務委任契約 | 本人が元気なうちから | 日常の事務手続き |
| 任意後見契約 | 判断能力が低下した後 | 財産管理・契約行為など広範囲 |
つまり、
生前事務委任契約 → 元気なうちのサポート
任意後見契約 → 判断能力低下後のサポート
この2つをセットで準備することで、生前の判断能力があるとき~判断能力が低下した後まで、継続して支援を受けられる体制を整えることができるのです。
さらに、生前だけでなく、亡くなった後の事務を行う人まで準備しておきたい方は、死後事務委任契約もさらにセットにしておくことで、生前から死後まで一貫した支援体制にしておくことも可能になります。
どんな人に向いている?
生前事務委任契約は、次のような方に特におすすめです。
・おひとりさま(単身者)
・家族が遠方に住んでいる
・手続きが苦手でサポートがほしい
・高齢になり、生活の事務が負担になってきた
・将来の任意後見契約とセットで備えたい
契約は、法的に有効な契約を確実に結べるよう、また、後日のトラブル予防の観点からも公正証書で作成するのが良いでしょう。
誰に任せるかがとても重要
任意後見契約や死後事務委任契約と同様に、生前事務委任契約も法律上は誰でも受任者になることができますが、実際は本当に信頼のおける親族か専門家に依頼するケースが多いです。
なぜなら、
・金銭管理が絡むためトラブルになりやすい
・単に家族や友人というだけでは負担が大きい
・行政手続きや契約行為に専門知識が必要
・場合によっては第三者のほうが公平で安心
ということがあるからです。
なお、専門家が受任者になる場合は、法律や契約手続きに詳しい行政書士や弁護士などがなることが一般的です。
生前の不安を「契約」で解消
生前事務委任契約は、元気なうちから生活の事務をサポートしてもらえる、とても実務的で安心できる仕組みです。
「将来の生活が不安」「手続きが負担になってきた」 そんな思いを抱えている方にこそ、検討していただきたい制度です。
行政書士法人エニシアでは、生前事務委任契約の作成、公正証書の手続サポート、任意後見契約、死後事務委任契約との組み合わせなど、 お客様の状況に合わせた生前対策をご提案しています。どうぞお気軽にご相談ください。
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