2026/04/03
遺言の証人 -公正証書の場合-
2026/04/03
遺言の証人 -公正証書の場合-
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
公正証書遺言のご相談を受けていると、
「証人が必要ってきいたけれど、誰に頼めばいいの?」
「家族や子どもでも証人になれるの?」
といったご質問をよくいただきます。
公正証書遺言は、とても安心度の高い遺言の方法ですが、そのために欠かせないのが「証人」の存在です。
今回は、公正証書遺言の証人とは何か、誰がなれるのか、どうやって頼めばいいのかについてお話しします。
公正証書遺言に証人が必要な理由
公正証書遺言は、公証役場で公証人が作成する遺言です。
その際に2人以上の証人の立ち会いが法律で義務づけられています。
証人が必要な理由は、
- 遺言者本人の意思であることを確認するため
- 遺言者に判断能力があることを確認するため
- 将来「本当に本人の意思だったのか?」という争いを防ぐため
といった点にあります。
つまり、証人は「その遺言がきちんとした形で作られた」ということを、そばで見届ける役割を担っているのです。
証人になれる人・なれない人
証人は「誰でもいい」というわけではありません。法律で、証人になれない人が決められています。
■ 証人になれない人(代表的なもの)
- 未成年の方
- 遺言で財産をもらう人(相続人・受遺者)
- その配偶者や親・子などの直系血族
つまり、遺言の内容で利益を受ける立場の人は証人になれないということになります。
■ 証人になれる人
上記に当てはまらない成人であれば、基本的に証人になることができます。
- 信頼できる友人・知人
- 遺言者と利害関係のない第三者
- 専門家(司法書士・行政書士など)
が証人になることも多いです。
証人は何をするのか
「証人って、何か難しいことをしなきゃいけないんですか?」と不安に思われる方もいますが、役割はそれほど複雑ではありません。
公正証書遺言を作成する当日は、通常こんな流れになります。
- 公証役場に遺言者と一緒に行く
- 遺言者が話す遺言の内容、公証人が読み上げる遺言の内容を聞く
- 遺言者の意思に間違いがないかを確認する
- 問題がなければ、証人として署名・押印する
証人は、「この場で、この内容で、本人の意思に基づいて遺言が作られた」ということを確認し、その証として名前と印鑑を残す役割です。
証人を誰に頼むか
証人をどう手配するかは、大きく分けて次のパターンがあります。
① 自分で証人を依頼する
信頼できる友人や知人にお願いする方法です。遺言の内容を知られることに抵抗がない相手であれば、この方法も可能です。
ただし、
- 相続人やその配偶者・親子などは証人になれない
- 遺言の内容を知られることになる
という点は、事前に考えておく必要があります。
② 専門家に証人を依頼する
司法書士・行政書士などの専門家が、証人として立ち会うケースもよくあります。
- 利害関係のない第三者として安心
- 遺言内容の相談もあわせて行える
- 手続き全体をスムーズに進めやすい
③ 公証役場に証人を紹介してもらう
公証役場によっては、証人になってくれる人を紹介してくれる場合もあります。
「身近に頼める人がいない」
「家族や知人には知られたくない」
という方には、この方法も選択肢になります。
証人を頼むときに気をつけたいこと
証人は、単なる「立ち会い人」ではなく、法的な意味を持つ立場です。
そのため、頼む側としては、
- 証人になれない人に依頼していないか
- 遺言の内容を知られても問題ない相手か
- 当日、公証役場まで来てもらえるか
といった点を確認しておくことが大切です。
また、証人を引き受ける側にとっても、「何をするのか」「どんな意味があるのか」を事前に説明しておくと、安心して当日を迎えられます。
証人選びも、公正証書遺言の大事な一部
公正証書遺言は、
- 紛失や改ざんの心配が少ない
- 手続きの信頼性が高い
という大きなメリットがありますが、その土台を支えているのが「証人」の存在です。
誰が証人になれるのか、誰に頼むのがよいのか、当日は何をするのか――。
これらを知っておくだけでも、公正証書遺言のハードルはぐっと下がります。
行政書士法人エニシアでは、
- 公正証書遺言の内容のご相談
- 公証役場とのやりとりのサポート
- 証人の手配(作成をサポートする行政書士と専門スタッフによる証人立会の対応)
なども含めて、トータルでお手伝いしています。
「公正証書遺言を考えているけれど、証人のことが不安」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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