2026/04/02
胎児と相続
2026/04/02
胎児と相続
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
「お腹の中に赤ちゃんは、相続人?」
相続のことを深く考えると、こうした疑問がでてきます。
実は、民法では胎児にも相続権が認められるという大切なルールがあります。
今回は、そのお話しをしたいと思います。
胎児は「すでに生まれたもの」として扱われる
民法では、胎児について次のように定められています。
「相続については、胎児はすでに生まれたものとみなす」
つまり、相続が始まった時点でお母さんのお腹の中に赤ちゃんがいた場合、
その子も相続人としてカウントされるということです。
例
父親が亡くなり、
- 妻(配偶者)
- すでに生まれている子1人
- 妊娠中の子1人
がいる場合、相続人は妻+子2人として扱われます。
ただし「生まれてくること」が条件
胎児が相続人として扱われるのは、無事に生まれてくること(生存して出生すること)が条件になります。
生まれた場合
→ 相続人として扱われる
残念ながら死産だった場合
→ 相続人にはなりません
この違いは、その後の遺産分割の進め方に大きく影響します。
胎児がいると遺産分割協議はどうなる?
胎児が相続人に含まれる場合、生まれるまで遺産分割協議を進めることができません。
理由は、
- 胎児が生まれてくるかどうか
- 生まれた場合の相続分が確定しない
ためです。
実際の流れはどうなる?
- 出生を待つ
- 出生後に相続人を確定
- そのうえで協議を開始
- 遺産分割協議書を作成
という流れになります。
胎児の相続分の計算はどうなる?
胎児は「生まれたもの」として扱われるため、他の子どもと同じ相続分を持ちます。
例
父親が亡くなり、
- 妻
- 子ども1人
- 胎児1人
の場合、相続分は次のようになります。
- 妻:1/2
- 子ども:1/4
- 胎児:1/4
胎児がいる場合の注意点
① 遺産分割協議は出生後
胎児が相続人に含まれるため、出生前に協議を進めることはできません。
② 相続税の申告期限(10か月)に注意
出生を待つ必要があるため、申告期限がギリギリになることがあります。
専門家である税理士と早めに連携しておくことが肝心です。
③ 胎児の存在は戸籍で確認できない
妊娠中であることは戸籍には記載されません。
家族からの申告や医師の診断書などで確認することになります。
胎児がいる場合の相続手続きの流れ
- 相続開始
- 胎児がいることを確認
- 出生を待つ
- 出生後に相続人を確定
- 遺産分割協議
- 相続手続きへ進む
なお、胎児がいる場合は、通常、母親との間で相続に関する利益がぶつかってしまう関係(利益相反)になることが多いため、胎児(出生した子)のために特別代理人を家庭裁判所に選任してもらう手続きが必要になり、その分時間がかかるってしまうと考えておいた方がいいです。
胎児にも相続権がある。出生後の手続きが大切
胎児は、相続に関しては「すでに生まれたもの」として扱われます。
- 胎児も相続人になる
- 相続分も確保される
- 遺産分割協議は出生後に行う
という点がとても重要です。
行政書士法人エニシアでは、
- 相続人の確定
- 戸籍収集
- 遺産分割協議のサポート
- 税理士・司法書士との連携
を通じて、安心して相続手続きを進められるようお手伝いしています。
もしも不安に感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
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