2026/03/17
事実婚と相続
2026/03/17
事実婚と相続
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
今回のテーマは「事実婚と相続」です。
札幌でも、事実婚を選んだご夫婦からご相談を頂くことが増えています。
- 生活は夫婦同然
- 婚姻届を出していない
- 子どもがいるケースもある
しかし、相続の場面では法律上の扱いが大きく異なります。
詳しく整理していきましょう。
事実婚のパートナーには相続権がない
まず最も重要なポイントです。
事実婚のパートナーには、法律上の相続権がありません。
婚姻届を提出していない場合、どれだけ長く一緒に暮らしていても、法律上は「他人」として扱われます。
そのため、
- 不動産の名義変更
- 預金の引き出し
- 遺産分割協議への参加
など、相続に関する権利は一切ないのです。
子どもがいる場合はどうなる?
事実婚のカップルに子どもがいる場合、子どもは法律上の相続人になります。
ただし、
- 認知していない
- 戸籍に父母の記載がない
といったケースでは、相続人として扱われないこともあります。
よくあるトラブル
- パートナーが住んでいた家を、相続人から出ていくよう求められる
- 預金が凍結され、生活費が引き出せない
- 親族との関係が悪く、遺産分割協議が進まない
事実婚のパートナーは協議に参加できないため、生活が不安定になるケースが多く見られます。
では、どのように対策をしておくのが良いのでしょうか。
対策① 遺言書でパートナーに財産を
事実婚のパートナーを守る最も確実な方法は、遺言です。
- 自宅をパートナーに残す
- 預金の一部を渡す
- 遺言執行者を指定して手続きをスムーズにする
遺言には、法律上の目安である法定相続分よりも強い効力があります。このため、法的に有効な遺言で、事実婚パートナーに財産をのこす、という内容にしておけば、パートナーに遺産を受け取ってもらうことができます。
ただし、法定相続人の中には遺留分(法律上最低限保障された相続に関する権利)がある人もおり、いくら法的に有効な遺言であっても、この遺留分の権利を侵害しないかということは、注意しなければなりません。
対策② 家族信託で住まいを守る
家族信託を活用すると、
- パートナーが住み続けられる内容にする
- 財産の承継先を指定する
- 認知症対策にもなる
といった柔軟な設計をあらかじめしておくことが可能です。
対策③ 生活費や葬儀費用を確保する仕組みを作る
ほかにも、
- 生命保険の受取人をパートナーにする
- 死因贈与契約を公正証書で作成する
などの工夫により、相続開始直後の生活の不安を減らすことができます。
事実婚は「相続の備え」が必須
事実婚は生活上は夫婦同然でも、相続の場面では法律上の保護がありません。
- 遺言書
- 家族信託
- 認知手続き
- 生命保険
- 死因贈与契約
などを組み合わせて、パートナーを守る仕組みを作ることが大切です。
行政書士法人エニシアでは、
・遺言書の作成支援
・家族信託の設計
・戸籍の内容確認
・司法書士・弁護士との連携による総合サポート
を通じて、事実婚カップルの相続対策をお手伝いしています。
「うちの場合はどう備えればいいの?」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
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