2026/03/10
シリーズ【海外にいる相続人】第2回
2026/03/10
シリーズ【海外にいる相続人】第2回
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
シリーズ「海外にいる相続人」第2回(後編)。
今回は、
「外国籍の相続人がいる場合の注意点と対策」
について、お話ししていきます。
札幌でも、
・国際結婚
・外国籍の配偶者
・海外で生まれ育った子ども
といったケースは増えており、相続人の中に外国籍の方が含まれることが珍しくなくなってきました。
外国籍でも相続人になれる?
外国籍の方でも相続人になれるんです。
日本の相続法では、
「被相続人(亡くなった方)が日本国籍であれば、日本の法律が適用される」
ため、相続人の国籍は問いません。
つまり、
・外国籍の配偶者
・外国籍の子ども
であっても、
法定相続人として、相続権があります。
ただし、手続き上の注意点がいくつかあります。
外国籍の相続人がいる場合の注意点
① 本人確認書類が日本の形式と異なる
・パスポートしか持っていない
・日本のマイナンバーカードがない
・在留カードの期限が切れている
など、日本の法務局や金融機関で使える書類が限られることがあります。
② 印鑑登録証明書が取得できない
外国籍の方は、
・日本に住民登録がない
・印鑑登録ができない
というケースが多いため、
「署名+署名証明(サイン証明)」
という方法で対応することになります。
③ 名前の表記ゆれに注意
・パスポートと出生証明書で名前の綴りが違う
・カタカナ表記とローマ字表記が混在している
など、書類同士の整合性が取れていない場合、銀行手続きや不動産の登記手続きの際に手続きが止まってしまうことがあります。
こうした表記ゆれは、書類の発行元と確認・調整を行ったり、提出先への説明を補う書類を作成をしたりすることが手続きを進めるためには肝心です。
税金の注意点──相続税はどうなる?
外国籍の相続人がいる場合でも、
「被相続人が日本に住所を持っていたかどうか」
がポイントになります。
◆ 被相続人が日本に住所あり → 日本の相続税がかかる
◆ 被相続人が海外在住 → 日本の相続税は原則かからない(ただし例外あり)
また、
「相続人が海外在住の場合でも、日本の財産(不動産・預金)を相続すれば、課税対象になる」
というルールがあります。
税務署への申告が必要になるため、税理士との連携が重要です。
登記の注意点──外国籍の相続人でも名義変更できる?
外国人の相続人でも登記を行うことは問題なくできます。
ただし、
・氏名の表記
・住所の記載方法
・本人確認書類の添付
など、日本の登記制度に合わせた書類作成が必要になります。
特に、
「登記簿に記載される氏名・住所は、日本語表記で統一する」
必要があるため、
・カタカナ表記の氏名
・日本国内の連絡先住所
などの設定が必要になるケースもあります。
こちらは司法書士と連携することで、スムーズに進めることができます。
外国籍の相続人がいても、正しく準備すれば問題なし
海外に相続人がいる場合、
「時間がかかる」「書類が複雑」「連絡が取りづらい」
という特徴がありますが、
専門家が間に入ることで、ほとんどの問題は解決できます。
「うちの場合はどう進めればいいか分からない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
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