2026/02/02
シリーズ|兄弟・親族間の相続トラブル(第3回)
2026/02/02
シリーズ|兄弟・親族間の相続トラブル(第3回)
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
シリーズ「兄弟・親族間の相続トラブル」もいよいよ第3回。
今回は、兄弟間の相続トラブルを未然に防ぐために、今日からできる実践的な対策についてお話しします。
相続は、家族の関係性がそのまま表れやすい場面です。
「うちは仲が良いから大丈夫」と思っていても、財産や介護、費用負担などの話になると、どうしても意見が食い違うことがあります。
しかし、事前の準備と情報共有ができていれば、ほとんどのトラブルは防ぐことができます。
そのためにも、早めの対策がとても重要です。
トラブルを防ぐための3本柱
兄弟間の相続トラブルを防ぐためには、「財産」「意思」「管理」の3つを“見える化”することが大切です。
① 財産の“見える化”
相続で最も揉めやすいのが「財産の全体像が分からない」という状況です。
◆財産目録の作成
◆通帳・不動産・保険の整理
◆エンディングノートの活用
特に不動産は、評価額や管理状況によって兄弟間の負担感が大きく変わります。
「どの不動産を誰が引き継ぐのか」「売却するのか」など、事前に方向性を共有しておくことで、後々の誤解を防ぐことができます。
② 意思の“見える化”
親の意思がはっきりしていないと、兄弟間で「お父さんはこう言っていた」「いや、そんなことは聞いていない」と意見が割れやすくなります。
◆遺言書の作成
◆公正証書遺言のメリットを活用する
◆付言事項で家族への想いを伝える
特に公正証書遺言では、形式不備の心配がないだけではなく、本人の意思表示であることを公証人と証人とで厳格に確認します。家庭裁判所の検認も不要なため、兄弟間のトラブルを防ぐうえで非常に有効です。
また、付言事項に「兄弟仲良くしてほしい」「介護をしてくれた長女に感謝している」などの想いを記すことで、相続人の心情が和らぎ、争いを避ける効果もあります。
③ 管理の“見える化”
親が高齢になってくると、財産管理や生活のサポートが必要になります。
この段階での不透明さが、後々の相続トラブルにつながることも少なくありません。
◆家族信託で財産管理を明確に
◆任意後見で認知症対策
◆兄弟間の疑心暗鬼を減らす効果
家族信託を活用すれば、誰がどの財産をどのように管理するのかを明確にできます。
また、任意後見契約を結んでおくことで、認知症になった後の財産管理をスムーズに行うことができ、兄弟間の不信感を大幅に減らすことができます。
兄弟間で事前に話し合うべきポイント
相続の話は、できれば避けたいテーマかもしれません。
しかし、話し合いは“早ければ早いほど良い”のが現実です。
◆介護の分担
◆不動産の扱い
◆費用負担
◆親の希望
◆緊急時の連絡体制
特に介護は、兄弟間の不満が最も溜まりやすい部分です。
「誰がどれだけ関わるのか」「費用はどう負担するのか」など、事前に方向性を決めておくことで、後々の感情的な対立を避けることができます。
また、不動産についても「売却するのか」「誰かが住み続けるのか」「賃貸に出すのか」など、選択肢が多いため、早めに意見をすり合わせておくことが重要です。
専門家に相談するタイミング
「まだ早いかな」と思っていても、次のような状況があれば、専門家に相談するタイミングです。
◆親が高齢になってきた
◆認知症の兆候がある
◆不動産が複数ある
◆兄弟間で意見が割れ始めている
相続は、家族だけで解決しようとすると、どうしても感情が優先されてしまいがちです。
第三者である専門家に相談することで、冷静に状況を整理し、最適な方法をみつけることができます。
兄弟間の相続トラブルは、決して他人事ではありません。
しかし、事前の準備と情報共有ができれば、ほとんどのトラブルは防ぐことができます。
家族の関係を守るためにも、早めの対策を始めてみてください。
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