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スタッフBlog|普通じゃない⁉遺言 その1

2026/01/26

スタッフBlog|普通じゃない⁉遺言 その1

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。

 

本コラムでは、これまで遺言書の種類として、自筆証書遺言(自分で書いて作る遺言)と公正証書遺言(公証人に作成してもらう遺言)が代表的な2つですとお伝えしてきました。

 

実はこの2つは、「普通方式」の遺言といわれ、緊急時などの特別な場合以外に遺言書を作成できる通常の方法とされています。

 

※普通方式には3つめとして”秘密証書遺言”というものがありのですが、このでは詳細割愛いたします。

 

今回は、その普通方式ではなく、「普通じゃない!?遺言」のお話です。

 

 

 

 

普通じゃない方式とは

遺言書は、通常、普通方式の遺言の中からどれかを選んで作成するものです。しかし特殊な状況の場合に限っては、「特別方式」で遺言を作ることが法律上認められています。

 

この特別方式の遺言には、危急時遺言と、隔絶地遺言という2つの種類があり、どちらも遺言者に命の危機が迫っている緊急時に作成できるものとされています。

 

 

 

危急時遺言

今回は特に、このうち1つ目の「危急時遺言」についてお伝えします。あまりなじみがないと思いますが、”ききゅうじいごん”と読み、危険が差し迫っている状況での遺言という意味です。

 

そして、この危急時遺言はさらに次の2つの種類が規定されています。

 

 

 

 

一般危急時遺言

ひとつ目は、ケガや病気などで生命の危機が迫っている時に作成する遺言の方法です。作成するときに3人以上の”証人”の立会いが必要になります。

 

 

遺言者が証人のうちの1人に口頭で遺言を伝える。

遺言を伝え聞いた証人が遺言の文章を作成する。

 

 

 

 

その後、内容を遺言者と他の2人の証人に読み聞かせる。

内容が間違いなければ、遺言者に代わり証人3名で署名押印をする。

 

※遺言者は危篤の状態が想定されているため署名押印は不要となります。

 

 

作成後20日以内に証人のうちの1人や利害関係人が、家庭裁判所で”確認手続き”をする。

この確認手続きまで経て、はじめて遺言としての有効になります。

手続きを怠った場合は無効となり、作成しなかったのと同じになってしまいます。

 

 

 

なお、もし遺言の作成後に遺言者の状態が回復して、自筆で遺言書を作成する事が可能になった場合は、そのときから6か月を経過した時点で無効となります。

 

 

 

 

難船危急時遺言

ふたつ目は、遺言者の乗った船舶や航空機が遭難など危機的状況にあい、生命の危機が迫っている時に作成する遺言の方法です。

病気等の場合より緊急性・切迫度が高いと法律上考えられているため、こちらの証人は2人いればOKとされています。

 

 

 

遺言者が証人のうちの1人に口頭で遺言を伝える。

遺言を伝え聞いた証人が遺言の文章を作成する(証人の文章は自筆でなくてもよく、また、後日の作成でもよい)。

 

 

 

 

その場での、遺言者・他の証人への読み聞かせは不要。

後日、証人全員で内容に間違いないことを確認し、遺言者に代わり証人全員で署名押印をする。

※遺言者の署名押印は不要。

 

 

 

 

作成後遅滞なく(20日以内という制限はなく、危機が去ってから速やかに)、証人のうちの1人や利害関係人が、家庭裁判所で”確認手続き”をすることで遺言として有効になります。

 

 

この難船危急時遺言も、もし遺言者が普通方式の遺言をすることができるようになった場合は、そのときから6か月を経過した場合には自動的に無効になります。

 

 

 

 

あくまでも非常事態用

今回、特別方式の遺言のうち危急時遺言の2つのお話をしました。

 

命の危機という切羽詰まった状況でも、どうしても自分の遺志を遺したい場合には、遺言を遺す方法があると知って頂けたかと思います。

 

しかしながら、このような状況で遺言を作成するのは、本当に特殊で限られた場合です。

 

いくら法律上で方法が用意されているからと言っても、よっぽどの事情がない限りは、何でもない日頃の元気なうちに、普通方式で遺言を準備・作成することがやっぱりおすすめです。

 

 

 

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