2026/01/21
シリーズ|相続人が遠方にいる場合の手続き(第2回)
2026/01/21
シリーズ|相続人が遠方にいる場合の手続き(第2回)
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
前回に続き、今回も相続人が遠方にいる場合の手続きについてお話しします。
遠方相続では、「郵送でできること」と「オンラインでできること」を正しく理解するだけで、負担が大幅に軽減されます。
ここでは、一般の方がご自身で遠方の手続き先へ実際に手続きを行うときによく使われる方法を具体的に紹介します。
戸籍
まず、郵送でできる代表的な手続きが「戸籍の取り寄せ」です。
相続人調査のためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍が必要ですが、これは全国どこの役所でも郵送請求が可能です。
請求書に必要事項を記入し、返信用封筒と手数料を同封して送るだけで、数日~1週間ほどで届きます。
ただし、前回もお話しした「広域交付制度」※直系の方の戸籍を最寄りの役所に直接出向くことで一度に取得できる方法が現在は整備されています。
なので、この広域交付もうまく活用しながら、それでも取得できない部分の戸籍を郵送で請求するという利用の仕方が良いでしょう。
不動産
◆不動産の登記簿の確認
オンラインでできることとしては、法務局の「登記情報提供サービス」が便利です。
不動産の登記情報をオンラインで確認できるため、現地に行かなくても所有者や地目、面積などを把握できます。
また、ZoomやLINE通話を使って家族会議を行うことで、遠方の相続人同士でもスムーズに話し合いができます。
◆不動産の名義変更
不動産の名義変更は、司法書士に依頼することで不動産の管轄法務局に赴くことなく遠方からでも手続きが可能です。
必要書類を郵送でやり取りし、司法書士が法務局で登記申請を行います。
※なお当事務所に相続手続きをご依頼いただいた場合の不動産の名義変更手続きでは、登記の申請に必要になる遺産分割協議書等の作成を当事務所にて行い、最終的な相続の登記手続きの申請を当事務所と連携している司法書士が行います。
相続放棄
また、相続放棄の申述も郵送で行うことができます。
家庭裁判所に必要書類を送付し、後日、照会書が届くため、それに回答して返送するだけで手続きが完了します。
ただし、相続放棄には「相続開始を知ってから3か月以内」という期限があるため、早めの対応が必要です。
その他ちょっとしたポイント
◆本人確認書類
実際に手続きを行う際、でつまずきやすいポイントとしては、「本人確認書類の扱い」が挙げられます。
銀行手続きでは、運転免許証やマイナンバーカードのコピーが必要ですが、コピーの裏面も必要な場合があります。
また、印鑑証明書には有効期限がある銀行もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
◆書類の書き方
さらに、書類の書き方ミスもよくあるトラブルです。
特に遺産分割協議書は、記載内容に誤りがあると再作成が必要になります。
相続人の住所や氏名は住民票と一致している必要があり、旧字体や新字体の違いにも注意が必要です。
専門家に依頼する場合は、行政書士・司法書士・税理士の役割分担を理解しておくと安心です。
行政書士は戸籍収集や遺産分割協議書の作成、司法書士は不動産登記、税理士は相続税申告を担当します。
遠方相続でも、専門家が窓口となって書類のやり取りを代行することができますので、うまく活用することで相続人の負担が大幅に軽減されます。
次回は、遠方相続で起きがちなトラブルと、スムーズに進めるためのコミュニケーションのコツについて解説します。
行政書士法人エニシアでは、将来の相続についてのご相談から相続発生後のお手続きまで、一貫してお手伝いしています。
相続の生前対策、相続発生後の遺産手続きについて、より具体的に知りたい方はサポート内容もあわせてご覧ください。
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