2026/01/07
スタッフBlog|相続の単純承認
2026/01/07
スタッフBlog|相続の単純承認
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
ある人が亡くなり相続が発生すると、相続人となった人は3か月以内(自分のために相続が発生したことを知った時から)に相続を放棄するかどうかを選択しなければなりません。
相続の放棄は、亡くなった方(被相続人)の財産をプラスのものもマイナスのものも一切相続しないという意味で、家庭裁判所で手続きを行います。
他方で、3か月間手続きを何もしなかったり、逆に、3か月の間に一定の行動をしてしまったりすると、法律上、相続の放棄がもはやできなくなってしまうことが「単純承認」という言葉で規定されています。
今日は、この単純承認のお話です。
単純承認とは
単純承認とは、被相続人(亡くなった方)が遺した相続財産を、無条件ですべて相続することです。
単純承認をする場合には、手続きは特に必要ありません。自分のために相続があったことを知ってから3か月の間に何もしなければ、単純承認を自動的にしたことになります。
最も注意しなければならないのは、単純承認となると、被相続人のマイナス財産(借金等)もすべて相続すること。
みなさん何が何でも避けたいことだと思います。
それ、単純承認とみなされますよ!
また、この3か月の間、相続人が単純承認という相続方法を意識的に選んでいなかったとしても、その人が一定の行動をとっていると、単純承認を選んだものと客観的にみなされてしまうことがあります。
◆相続財産の全部または一部を処分した
これは”相続人全員で遺産分割協議を行った”、”被相続人の預金口座を解約しその現金を使った”などが一例です。
◆不動産の名義変更をした
所有権の相続登記を行うことで、実際にその不動産に居住するなどの外形がなくても、単純承認をしたものとみなされます
◆財産の隠匿・消費などがあった
相続財産を隠したり、消費した場合にも、単純承認をしたものとみなされます。なお、相続放棄の手続きをした後でわかった場合も対象となりますので要注意。
単純承認にならない例外
単純承認にみなされるとされている上記の行為ですが、どんなものでもすべて一発アウトかというとそうではなく、次のような例外もあります。
◆葬儀費用を相続財産から出した
必要以上に華美でない一般的な金額の葬儀であれば、その費用を相続財産から支払っても単純承認にはあたりません。
◆亡くなった方の生前の入院費等を相続財産から出した
これも、単純承認にはあたらないとされています。
じゃあ、どう判断したらいい?
故人の財産について単純承認して大丈夫かどうか、判断するうえで大切なことは、何より相続財産をプラスのものもマイナスのものもきちんと洗い出して全体をみることです。
マイナスの財産が全体の中で大きな割合を占める場合や、そのリスクが大きいと思える場合には、3か月以内に相続の放棄の手続きを行うことも検討する必要があるでしょう。
3か月という期間は、葬儀をはじめ様々やらなければいけないことがたくさんある中ではあっという間に過ぎてしまうため、相続人には、慎重さとともに素早く財産の洗い出すことも求められます。
やっぱり生前の整理が肝心
とはいえ、正直、相続人にはちょっと酷ですよね。
だからこそ、一番の肝は、相続人となる方が困らないよう、故人が生前に自分の財産内容を整理しておくことなんです。
自分が相続人になるときのことを知るのも大事。
でも、自分の相続人のことを考えるのも同じくらい大事。
元気なうち、ぜひやっておきましょう。














