2025/12/24
スタッフBlog|未成年と相続
2025/12/24
スタッフBlog|未成年と相続
こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
ジングルベルの音色とともに、いよいよ年の瀬が迫ってきました。
年末年始、普段は離れているお子さんやお孫さんなど、ご家族と久々に会う機会になる方も多いのではないでしょうか。
さて、今回は、相続にまつわる「未成年」の話題を取り上げてみたいと思います。
年齢の若い方が亡くなり相続が発生した場合など、未成年の方が相続人になることがありますが、このようなケースでは、場合によって特別な手続きが必要になってくるのでご用心ください。
未成年者の法律行為
18歳未満の未成年者は、民法上、法律行為が制限されると規定されています。
このため、例えば、未成年者が賃貸でお部屋を借りるときは、契約時に法定代理人(通常は親。親がいない場合には未成年後見人。)の同意が必要になります。
これは、未成年者は”自ら判断して法律行為を行う力が十分ではない”から法律で保護しよう、という考え方からきています。
遺産分割協議も法律行為
相続の場面で一般的な「遺産分割協議」ですが、この遺産分割協議も法律行為に該当します。
つまり、未成年者が相続人となって遺産分割協議を行おうとするときは、未成年者は自分だけで当事者の一人として協議に参加することはできず、代理人を立てなければなりません。
親が代理人になれない?!
ここでひとつ問題が生じることがあります。
例として、お父さんが亡くなり、お母さんと子ども1名(未成年)が相続人になったケースを考えてみましょう。
この相続では、親子がともに相続人となっていますが、お母さんが子どもの代理人になれてしまうと、お母さんが自分の利益ばかりを追い求めた遺産分割協議が可能になってしまい、遺産を受け取る子どもの権利が害されてしまう可能性が出てきます(このような関係性を利益相反といいます)。
そして、利益相反関係にあるこのケース場合、お母さんは子どもの代理人にはなれず、親以外の方に子どもの「特別代理人」になってもらう必要があるのです。
特別代理人の選任
ところで、この特別代理人、親がただその場で選んで”なってください”という訳にはいきません。
特別代理人を立てるには、「家庭裁判所」に、相続人となる未成年の方の親が申立てをする手続きが必要になります。手続きにかかる期間は概ね1か月程度です。
※特別代理人に誰がなれるかという点については、相続の当事者でない成人者であれば誰でもOK。弁護士や司法書士・行政書士である必要もありません。
成人してから遺産分割協議をしてもよい?
現金や預貯金のみが相続財産で金額もさほど多くないということであれば、未成年の方が成人した後に遺産分割協議を行うことにしても問題が生じることは少ないと言えます。
ただし、遺された財産が相続税の発生するような規模であった場合、相続開始日の翌日から10カ月以内に相続税申告が必要になり、それまでに遺産分割協議が整わないことがデメリットになってしまうことがあり得ますので、安易な先送りはくれぐれもやめておきましょう。
遺言を活用する方法も
自分の相続人になる方に未成年の方がいる場合でも、遺言をしておくことで、自分にもしものことがあった際も、遺された方が遺産分割協議を行う必要がなく、スムーズに相続の手続きができるようになります。
当然、特別代理人を選任する必要もなくなるので、積極的に検討しておくとよいでしょう。
子どもや孫という話題に比較的近い「未成年」をテーマとして今回お話ししてみましたがいかがでしたでしょうか。
時節柄、寒さも深まってまいりますが、家族で集まって心も温かな年末年始を過ごしたいですね。














