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スタッフBlog|特定空き家

2025/12/02

スタッフBlog|特定空き家

こんにちは、行政書士・宅地建物取引士の長田(おさだ)です。
今回は不動産にまつわるお話。「特定空き家」について少し詳しくご紹介します。

 

今から約2年前の2023年12月13日に「空家等対策特別措置法」の改正法が施行されました。これにより、従来は倒壊の危険が高い状態などの「特定空き家」のみが対象だった固定資産税の増額ペナルティが、より軽度の状態である「管理不全空き家」にまで拡大されました。さらに、勧告や命令に従わず放置した場合には、最終的に50万円以下の過料が科される仕組みも導入されています。空き家問題に対する国の姿勢が、それまで以上に厳しくなったことを示す改正でした。

 

 

特定空き家とは

まず「特定空き家」とはどのようなものかを確認しましょう。2015年に施行された空家等対策特別措置法では、1年以上住んでいない家を「空き家」と定義し、その中でも以下のような状態を「特定空き家」として扱ってきました。

 

  • 放置すれば倒壊等著しく危険となるおそれがある
  • 衛生上有害となるおそれがある
  • 景観を著しく損なっている
  • 周辺環境の保全上、放置が不適切である

 

そして、これらに該当する空き家は、固定資産税の軽減措置が解除され、税負担が大幅に増える仕組みが設けられていました。

 

 

土地の固定資産税が6倍に?!

固定資産税には「住宅用地特例」という制度があり、住宅敷地の税負担は通常より3分の1~6分の1に軽減されています。これは「人が住む住宅の敷地は税負担を軽くすべき」という考え方に基づくものです。

 

しかし「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定されると、この特例が解除され、税負担が最大6倍に跳ね上がります。これが「固定資産税の増額ペナルティ」の正体です。所有者にとっては大きな経済的負担となり、空き家を放置するリスクを強く意識せざるを得ない仕組みです。

 

 

管理不全空き家とは

2023年改正法で新たに対象となった「管理不全空き家」とは、放置すれば特定空き家になる恐れがある状態の家を指します。例えば「窓ガラスが割れている」「雑草が敷地を覆っている」「外壁や屋根が破損している」など、見た目や安全性に問題があるものです。

 

 

 

 

この状態の判断は、国土交通省のガイドラインに基づき、自治体が行います。全国では、特定空き家が約2万戸に対し、管理不全空き家は約24万戸と推計されており、対象が大幅に広がったことが分かりますね。

 

 

ペナルティの流れ

さて、一番気になる罰則(ペナルティ)。
ペナルティは突然課されるわけではなく、次のような段階を踏んで進みます。

 

  1. 指定:自治体が「管理不全空き家」と認定
  2. 指導:所有者に改善を促す(助言や指導)
  3. 勧告:改善がなければ固定資産税の住宅用地特例を解除(ここで、土地の固定資産税が最大6倍に!)
  4. 命令・過料:それでもさらに従わない場合は命令が出され、最終的に50万円以下の過料が科される

 

このように、税負担の増加だけでなく、過料という直接的な経済的制裁が加わることで、所有者に対して強い改善圧力がかかる仕組みになっています。

 

 

ペナルティを避けるには

空き家を所有しているだけで即座にペナルティの対象になるわけではありません。重要なのは「管理状況」です。以下のような対応を取ることで、ペナルティを回避することが可能です。

 

  • 適切に管理する(助言や指導に従い改善する)
  • 利活用する(賃貸に出す、事業用に転用するなど)
  • 売却する(市場に出して新たな利用者に譲渡する)

 

自治体からの指導に真摯に対応し、改善を行うことが最も基本的で確実な方法ですが、自分で改善することが難しい場合には売却も含めて対応方法を考えるべきでしょう。

 

 

まとめ

空き家に対する規制強化により、固定資産税の最大6倍の増額に加え、最終的には過料50万円以下という経済的リスクが他人事ではなく身近な時代になりました。空き家を放置することは、所有者にとって大きな負担となり、地域社会にとっても安全・衛生・景観の面で深刻な問題を引き起こします。

 

今後さらに規制が強化される可能性はあっても、緩和されることは考えにくいと思います。空き家をお持ちの方は、管理・活用・処分について早めに見直すことが安心につながります。行政からの助言や指導を前向きに受け止め、地域にとっても自分にとっても良い形で空き家を活用していくこと。さらに言えば、空き家になるその前からしっかり対策を考えておくことが今後の私たちにはより求められています。

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